セルフリーDNA（cfDNA）およびFFPEの抽出
がん研究用

セルフリーDNA（cfDNA）とは、血流やその他の体液中を自由に循環しているDNA断片を指します。cfDNAの種類には、循環腫瘍DNA（ctDNA）、セルフリー胎児DNA（cffDNA）、セルフリーミトコンドリアDNA（ccf mtDNA）、ドナー由来セルフリーDNA（dd-cfDNA）があります。

疾患の状態に関連する情報を含んでいる循環遺伝物質を特異的に回収する効率的な核酸分離は、貴重な情報を得るための最初のステップです。cfDNAの重要性は確立されつつありますが、全てが知られているわけではありません。セルフリーRNA（cfRNA）配列は、microRNAsおよび遺伝子融合の形でバイオマーカーとして機能する場合があります。cfDNA研究にcfRNAを組み入れることによって、研究者は研究を拡張させ、人の健康を前進させる機会を得られます。

ホルマリン固定パラフィン包埋（FFPE）組織サンプルは、がん研究を前進させるために不可欠であることが実証されています。FFPEサンプルは、ホットスポット変異、CNV、融合遺伝子、およびIndelなどの重要なバイオマーカーの調査など、貴重なサンプルのより包括的な分析を可能にします。

Applied Biosystems AutoLys systemを使用して、脱パラフィン処理をスピードアップできます。このシステムは、前処理済みチューブとラックシステムで構成でされており、ピペット操作ステップを低減するとともに、有害な化学物質を扱う必要性を排除して、組織サンプルの損失を最小限に抑えます。

製品を見る： AutoLys製品

当社のセルフリートータル核酸（cfTNA）キットまたはcfDNAキットをKingFisher装置およびOncomineアッセイとともに使用して、抽出および精製から分析までのリキッドバイオプシーワークフローを最適化できます。

ビーズはガラス繊維フィルターよりも効率的にDNAに結合するため、より高い一貫性と収量を実現します。さらに、フィルターと真空マニホールドを使用しないため、抽出工程中に細胞の微粒子がこれらの部分を詰まらせるリスクがありません。この詰まりの問題は、cfDNA研究で一般的に使用される血しょうなどの、タンパク質濃度が高く、量の多いサンプルにとっては特に懸念されます。

MagMAXキットは、業界をリードする磁気ビーズの1つであるDynabeadsテクノロジーをサンプル抽出に活用しています。MagMAX Cell-Free Isolation kitに含まれるDynabeads MyOne Silaneビーズは、特異性の高い表面領域を有する最適化されたシリカ様表面ケミストリーで、核酸捕捉において効率的な動態と高い感度を実現します。これらの特徴により、Dynabeads MyOne Silaneは、セルフリー体液やFFPE中に低濃度で存在する循環セルフリー核酸ターゲットの回収に最適です。これらのフラグメントは捕捉されると、15 µL～50 µLという少量の溶出液中に溶出され、ダウンストリームアプリケーションに使用できます。

詳細を見る：セルフリーcfDNA、cfTNA、およびFFPE抽出のプロトコル