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次世代シーケンス(NGS)テクノロジーの進歩により、実用的なゲノムターゲットの発見が加速しました。最終的なライブラリ産物の正確な定量は、データの品質と出力の両方を最大化するために重要です。しかし、NGSライブラリ濃度の評価に一般的に使用される従来の定量PCR(qPCR)法では、完全なライブラリフラグメントの濃度を評価できません。また、場合によっては、最終ライブラリ産物の量が限られることから、一貫性のあるqPCR定量が困難となることがあります。
次世代シーケンシング(NGS)ライブラリは、デジタルPCRを使用して標準曲線を作成することなくなく、最小限のサンプル処理で定量できます。シーケンスの前にデジタルPCR(dPCR)をNGSライブラリの定量ツールとして使用すると、シーケンスランの性能、データ生成、およびデータ品質を最適化するのに役立つことが、複数の研究で実証されています[1、2]。マルチプレックスdPCRを活用することで、シーケンス可能な分子を表すライブラリフラグメントを同定および定量できます(図1)。
この方法は、Ion Torrent™およびIllumina®ワークフローの両方において重要なステップである正確かつ高精度のライブラリ定量を可能にし、ダウンストリームでのシーケンシング収量を最大化させます。この高い精度を実現するために、各ライブラリに特異的なフォワードアダプターとリバースアダプターの両方に対応するように設計されたTaqMan®アッセイを利用できます。最終的には、NGSライブラリを定量するためにデジタルPCRを使用することで、正確な定量を事前に実施し、サンプルの再ランやシーケンシングを繰り返し行う必要性を最小限に抑えることで、全体的なシーケンシングコストを削減できます。
図1. NGSライブラリ定量のためのdPCRアッセイ
(A)デュプレックスアッセイは、P5およびP7アダプターを有するライブラリのみを増幅します。(B)dPCRを使用すると、二重ポジティブマイクロチャンバーの総数を計数することで、シーケンス可能なライブラリフラグメントの絶対定量が可能です。
1.Robin JD et al.(2016) Comparison of DNA quantification methods for next generation sequencing.Sci Rep 6(1):24067. doi: 10.1038/srep24067
2.White RA et al.(2009) Digital PCR provides sensitive and absolute calibration for high throughput sequencing.BMC Genomics 10(1):116. doi: 10.1186/1471-2164-10-116
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