当社は、これまで得られなかったプロテオームのより詳細な全体像を把握するために一連のMolecular Probes®テクノロジーを開発してきました。3つのテクノロジー―SYPRO® Rubyタンパク質ゲル染色試薬、Pro-Q® Diamondリンタンパク質ゲル染色試薬およびPro-Q® Emerald糖タンパク質染色試薬―単一のタンパク質サンプルを2Dゲル電気泳動で分離した後、これらの試薬を個々に使用するか順次使用して、それぞれ総タンパク質、リンタンパク質、糖タンパク質を検出します。SYPRO® Ruby染色試薬で染色した総タンパク質のプロファイルと直接比較するだけで、リンタンパク質と糖タンパク質の明確なスポットマッチングが行えます。

Diamond Stains

正常な幹細胞(左)または肝腫瘍細胞(右)のタンパク質を2Dゲル電気泳動で分離し、Pro-Q® Diamondリンタンパク質ゲル染色試薬(青)、Pro-Q® Emerald 300糖タンパク質染色試薬(緑)で染色し、次にSYPRO® Rubyタンパク質ゲル染色試薬(赤)で染色します。染色を行うごとにゲルの画像を撮影し、デジタル画像イメージを重ね合わせました。

Multiplexed Proteomics テクノロジーを1Dゲルに適用するプレスクリーニングプロセスは、時間と労力の節約になります。

現代のほぼすべてのプロテオミクス研究は、なんらかの分離前のサンプル分析が必要とされます。多くの試料分画において、解析をする場合がしばしばあり、どの分画に対象タンパク質が存在するかはたいてい明確ではありません。1Dゲルに全試料分画を流し(各ゲルにつき10~15分画)し、Pro-Q® Diamond、Pro-Q® EmeraldおよびSYPRO® Ruby染色試薬で 1Dゲルを染色してそれぞれリンタンパク質、糖タンパク質、総タンパク質を検出することをお勧めします。ひとつの分画におけるリン酸化タンパク質と糖タンパク質の存在を、総タンパク質含有量と関連させて、迅速に測定することが可能です。当社はこのような研究を最近完了させ、ショ糖密度勾配で得た複数の分画のプレスクリーニングをPro-Q® DiamondおよびSYPRO® Rubyタンパク質ゲル染色試薬を用いて行うことで、ミトコンドリア内に存在する新たなリンタンパク質を迅速に特定することに成功しました(JBC Onlineでアブストラクトを表示するか、受理された原稿をダウンロードしてください)。

こういった独自の最先端技術による利点は以下の通りです。

  • 簡単で一貫した染色法
  • 高感度
  • 広くリニアな定量範囲
  • ゲルスキャナーや質量分析計など多くの機器との互換性

これらのMultiplexed Proteomicsテクノロジーを合わせて使用することで、短時間で大量のデータを収集するプロセスが効率化され、またプロテオーム、リンプロテオームおよび糖プロテオームの総合的な概観が得られます。

高いタンパク質検出感度
ゲル内のリンタンパク質の検出
ゲル内の糖タンパク質の検出
ポリアクリルアミドゲル強化剤
ポリアクリルアミドゲルを用いた解析において優れた取り扱い特性を示し、性能は維持されます―Rhinohide™アクリルアミドゲル強化剤により、通常のゲルに比べてはるかに強いポリアクリルアミドが得られ、分解能の低下は生じません。

For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.