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シリアルブロックフェイスイメージング用Volumescope 2走査電子顕微鏡

Thermo Scientific Volumescope 2走査電子顕微鏡(SEM)は当社の最新型シリアルブロックフェイスイメージングシステムです。操作性に優れたテクノロジーにより実験を制御し、十分に検証されたソリューションによりあらゆるデータ取得ステップにおいて広範な試料を保護します。

シリアルブロックフェイスイメージングとマルチエネルギーデコンボリューションの組み合わせによる大容量SEMの改善

細胞や生体組織の複雑な3次元構造を自然な状態のまま解明することは、生命システムや軟質材料における構造と機能の相互関係を知るために非常に重要です。シリアルブロックフェイスSEM(SBF-SEM)では、SEM真空チャンバー内でプラスチック包埋された生体組織ブロックのin situ連続スライスとイメージングを組み合わせることで、大容量組織の3次元再構築を自動化できます。従来の軸方向分解能は薄片の最小厚さにより制限されていましたが、マルチエネルギーデコンボリューションの採用により、真の意味での等方的な分解能が実現しました。

ダイヤモンド刃を使用してin situでブロックから薄片を切り出した後、露出した表面のSEMイメージングを複数の加速電圧設定で行います。その後、これらの画像にデコンボリューションアルゴリズムを適用することで、表面下の光学層を何枚か生成し、それらを用いて3次元サブセットを構築します。Volumescope 2 SEMではこのサイクルを繰り返すことで、Z分解能10 nmの等方性データセットを取得します。

走査電子顕微鏡

Volumescope 2 SEM

シリアルブロックフェイスイメージングおよびマルチエネルギーデコンボリューションを用いて大容量試料に対応する3D SEMシステム。

 

Mouse brain sample imaged on the Volumescope 2 SEM.
Volumescope 2 SEMでイメージングされたマウス脳サンプル。小胞やシナプス間隙などの微細な特徴が観察できます。画像提供:実験医学研究所(ハンガリー、ブダペスト)、Gabor Nyir博士。
Volume reconstruction of a mouse heart muscle.
マウス心筋のボリューム再構築。高真空モードで物理的および仮想的スライシングを組み合わせて取得したデータ。ボリューム = 16 x 15 x 11 μm3、公称分解能5 x 5 x 10 nm。試料提供:テンプル大学(アメリカ)、Madesh Muniswamy博士。

ポリマーの微細構造を明らかにする

高分子材料の微細構造と特性を理解するには、3Dでの高分解能イメージングが非常に重要です。Volumescope 2 SEMでは、SEM真空チャンバー内でのポリマーのin situ連続スライスとイメージングを完全に自動化することで、大容量に対する真の意味での等方的な3D分解能による再構成を実現しています。高い分解能で大容量を可視化することは、異なる微細構造の領域が材料の全体的な特性にどのように影響するかを明らかにするために重要です。たとえばVolumescope 2 SEMであれば、ろ過膜の代表的な大容量構造を再現できるため、輸送特性の正確な計算が可能となり、新しいフィルター設計での性能予測が向上します。

Polymer blend imaged with Volumescope SEM.
ポリマー混合サンプルのシリアルブロックフェイス3Dイメージング。ここに示したのは、データセット全体(122 μm x 122 μm x 10 μm)の3Dボリューム再構成であり、セグメント化された領域のインセットによりマトリックス内の粒子分布が明らかにされています。試料提供:Armin Zankel博士(オーストリア、FELMI-ZFE Graz)。

主な特長

使いやすいテクノロジー

使いやすい技術で実験をコントロールできます。ジョブおよびシステム設定を再利用し、データ取得中に複数の対象領域を選択できます。

データ取得中に可視化およびナビゲーションが可能

Thermo Scientific Amira Live Trackerソフトウェアでは画像取得中の可視化とナビゲーションにより結果の制御と最適化が行えます。大規模3Dデータの取得と再構築を自動化することも可能です。

貴重な試料を保護します

データ取得のあらゆるステップで、十分にテストされているソリューションを利用し、貴重な試料を保護します。残滓のトラップおよびスワイプ機能により試料の品質を確保します。低真空検出器により、チャージアップしやすい試料のイメージングも可能です。

簡単で迅速なミクロトームシステムの取り付け

ミクロトームの取り外しが容易なため、通常のSEM観察もThermo Scientific Mapsソフトウェアを利用した自動アレイトモグラフィーの測定も簡単に行えます。


仕様

Style Sheet for Products Table Specifications
電子光学系
  • 高分解能電界放出SEM鏡筒
    • 高安定性 Schottky電界放出電子銃
    • 最終複合レンズ:静電、磁場フリー磁界、液浸磁界対物レンズの組み合わせ
  • 電磁レンズと静電レンズを組み合わせたデュアル対物レンズ
ソース寿命

24カ月

自動化
  • 自動ベークアウト
  • 自動スタート
  • 機械的アライメントなし
  • アパーチャの自動加熱
  • ユーザーガイドおよび鏡筒セット済み
ステージ

偏向スキャンダブルステージ

電子ビーム
  • ビーム電流の継続制御とアパーチャの最適化
  • ビーム電流範囲:1 pA~400 nA
    • シリアルブロックフェイスイメージングSEMの場合:50 pA~3.2 nA
  • 入射エネルギー範囲:20 eV~30 keV
  • 加速電圧範囲:200 V~30 kV
    • シリアルブロックフェイスイメージングSEMの場合:500 V~6 kV
  • 最適な作動距離で標準のSEM高真空イメージングを行った場合の分解能
    • 30 keVで0.8 nm(STEM)
    • 15 keVで0.7 nm
    • 1 keVで1.0 nm
チャンバー
  • 内幅:340 mm
  • 分析作動距離:10 mm
  • ポート:12
検出器
  • シリアルブロックフェイスイメージング用検出器
    • T1インレンズ下方分割型検出器
    • VS-DBS:LoVacレンズマウント型BSED
  • T2インレンズ検出器
  • Everhart-ThornleySE検出器(ETD)
  • IR-CCD
  • 低真空SE検出器
  • STEM 3+ リトラクタブル分割型検出器
  • 他にも使用可能な検出器あり
真空システム
  • 完全オイルフリー真空システム
  • 1 × 220 l/s TMP
  • 1 × PVPスクロール
  • 2 × IGP
  • チャンバーバキューム(高真空)<6.3 × 10-6 mbar(72時間ポンピング後)
  • 非導電試料の電荷補償に適した最大50 Paの低真空モード
  • 排気時間:≦3.5分
試料ホルダー
  • ステージに直接装着可能な独自の標準多目的ホルダー、最大で標準スタブ(Ø12 mm)18個、傾斜付きスタブ3個、垂直スタブ2個、傾斜付きローバーホルダー2個を収容可能
  • オプションの各ローバーはS/TEMグリッドを6個収容可能
  • ウェハーおよびカスタムホルダー

ソフトウェア、オプションおよび設置条件など仕様の詳細リストについてはデータシートをご覧ください。


リソース

引張試験後のポリマーブレンド(iPP/EPR粒子)の破壊ゾーンの3Dボリューム可視化。
Volumescope 2 SEMで取得したフィルター膜のシリアルブロックフェイス3Dボリュームイメージングの結果。
引張試験後のポリマーブレンド(iPP/EPR粒子)の破壊ゾーンの3Dボリューム可視化。
Volumescope 2 SEMで取得したフィルター膜のシリアルブロックフェイス3Dボリュームイメージングの結果。

応用例

病理学研究

病理学研究

透過型電子顕微鏡法(TEM)は、他の方法で疾患の性質が確定できなかった場合に用いられます。TEMのナノ生物学イメージングにより、特定の病態について正確で信頼性の高い知見が得られます。

植物学研究

植物学研究

クライオ電子顕微鏡法によって、タンパク質(単粒子解析法)から細胞環境(トモグラフィー)、植物の全体構造(大容量解析)まで調べることができ、基礎的な植物学研究が行えます。

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基礎材料研究

新材料開発では、その物理的および化学的特性を最大化するために、より小さなスケールでの研究がなされています。電子顕微鏡は、マイクロスケールからナノスケールのさまざまな材料特性について重要な情報を研究者に提供します。

 

電子顕微鏡を使用した品質管理と不良解析

品質管理と不良解析

近年の産業では、品質管理と品質保証が不可欠です。私たちは、欠陥をマルチスケールかつ多モードで分析可能なEMおよび分光ツールを提供しており、これらにより得られる信頼性の高い十分な情報によりプロセス制御および改善のための決定が可能となります。

手法

大容量3Dイメージング

in situ切片作製とマルチエネルギーデコンボリューション走査型電子顕微鏡法(MED-SEM)を組み合わせた新たなシリアルブロックフェイスイメージング(SBFI)ソリューション。自動化と使いやすい機能により、大容量サンプルで等方性分解能を実現します。

詳細はこちら ›

大容量3Dイメージング

in situ切片作製とマルチエネルギーデコンボリューション走査型電子顕微鏡法(MED-SEM)を組み合わせた新たなシリアルブロックフェイスイメージング(SBFI)ソリューション。自動化と使いやすい機能により、大容量サンプルで等方性分解能を実現します。

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