Decorative image of monoclonal antibody

ミックスモードクロマトグラフィーとは?

ミックスモードクロマトグラフィーは汎用性の高い分離技術で、複数の分離モードを組み合わせることで、生体分子の複雑な凝集体の分離において高い選択性と特異性を発揮します。イオン交換および疎水性相互作用の両方の原理を組み合わせており、複雑な混合物の効率的な分離および精製を実現します。

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ミックスモードクロマトグラフィーは、1つの相互作用メカニズムのみに依存する従来のクロマトグラフィー法とは異なり、疎水基と荷電基(イオン交換基)の両方の機能を有する独自の固定相を採用しています。従来の樹脂とは異なる選択性を示すため、標的分子との相互作用がより広範囲になり、凝集体除去率が向上します。バイオ医薬品開発のタンパク質精製において、この複合的なアプローチを活用できるミックスモードクロマトグラフィーは、多様な化合物の分離と精製を可能にする強力なツールとなります。

POROS Caprylate Mixed-Mode Cation Exchange Chromatography Resin

Thermo Scientific POROS Caprylate Mixed-Mode Cation Exchange Chromatography Resinは、フロースルーモードでのモノクローナル抗体(mAb)の製造プロセスにおけるダウンストリーム工程において、凝集体などの不純物を効率的に除去することができます。POROS Caprylateはミックスモードの陽イオン交換樹脂として、宿主細胞由来タンパク質(HCP)や高いレベルの凝集体などの不純物を効果的に除去します。

特長と利点

特長:

  • 凝集体や疎水性高分子量不純物の選択的捕捉
  • バッファーと原料コストを削減するフロースルー設計
  • 優れた拡張性と高い生産性
  • 高い導電性かつ幅広いpH範囲
  • 動物由来成分不含

主な利点

  • 高レベルの凝集体を除去
  • 1回の精製ステップで10%の凝集体を<1~2%に低減
  • 最小限のプロセス最適化で>80~90%のモノクローナル抗体モノマーを回収
  • フロースルーモードにより生産性を向上させ、製品コストを大幅削減

 

アプリケーション

あらゆるバイオ医薬品の精製に対応するプラットフォーム

Bioprocessing workflow image showing a typical downstream purification process for antibodies and proteins.
図1.抗体やタンパク質の一般的なダウンストリーム精製プロセスの例

樹脂の構造

POROSビーズとカプリル酸リガンドで設計されたミックスモード陽イオン交換樹脂

架橋ポリ(スチレン-ジビニルベンゼン)による独自の樹脂骨格は、径を大きくした独自の多孔性構造で、ビーズ内の対流を可能とし、精製プロセスを効率化します。粒子表面は独自の親水性ポリマーでコーティングされており、さらにカプリル酸で誘導体化されます。

Graphic illustrating hydrophobic weak cation exchange resin
図2:50 umのビーズサイズ

樹脂の性能

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