Artist rendering of DNA molecules

細胞治療薬および遺伝子治療薬の製造をサポートするため、当社は革新的なクロマトグラフィーソリューションを開発しました。これらは特に、アデノ随伴ウイルス(AAV)、レンチウイルス(LV)、アデノウイルス5(Adv5)などのウイルスベクターのダウンストリーム精製を改善するように設計されています。

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以下の利点があります。

  • ウイルスベクターの精製における高い選択性と結合能力
  • 原料から1ステップで行える効率的かつ堅牢な精製プロセスを実現し、プロセスの一貫性と拡張性を提供
  • 精製ステップの削減と生産性の最大化により、ウイルスベクターのダウンストリームプロセスを大幅に改善

Lentiviral Particle

AAV精製

当社の実績あるCaptureSelectリガンドテクノロジーは、POROSビーズの多孔性構造との組み合わせによって、ウイルスベクターなどの大型生体高分子の効率的な精製を可能にします。これらは独自のアフィニティ樹脂であり、精製ステップ数を減らし拡張性を高めることで、ウイルスベクターのダウンストリームプロセスを大幅に改善するよう開発されており、プロセスの一貫性、効率、生産性を最大限に向上させます。

POROS CaptureSelect AAV樹脂は、当社独自のアフィニティクロマトグラフィー樹脂であり、遺伝子治療アプリケーションでのアデノ随伴ウイルス(AAV)精製に用いられます。

特長:

  • 高い動的結合容量と優れた分離能のアドレス容量、およびウイルスベクターの精製に求められる選択性
  • 確実なウイルスクリアランス機能を有す樹脂により、細胞培養に付随するウイルス汚染のリスクを低減

空のカプシドの除去など、追加のポリッシングを必要とする製品の場合、Thermo Scientificイオン交換樹脂を用いたポリッシング工程の追加が可能です。これら分離能に優れた樹脂を用いることで、空と充填状態のウイルスカプシドなど、密接に関連した形態の生成物の分離ができます。

AAVアフィニティ精製およびポリッシング樹脂は、いずれも規制事項に関するサポートがされており、商業生産での使用が可能です。

AAV製造ワークフローの製品とその詳細については、当社の AAV製品ページをご覧ください。

表1.POROS CaptureSelect AAVアフィニティ樹脂の特性概要

 

結合容量(vg/mL)※1

血清型親和性

POROS CaptureSelect AAVX

>1014

AAV1, AAV2, AAV3, AAV4, AAV5, AAV6, AAV7, AAV8, 組み換えベクターおよびキメラベクター※2

POROS CaptureSelect AAV9

>1014

AAV9

POROS CaptureSelect AAV8

>1013

AAV8

※1 1ミリリットルあたりのウイルスゲノム量で測定(vg/mL)。
※2 AAVXアフィニティリガンドは、AAV血清型の大部分(キメラベクター)に対して結合反応性を示すため、この樹脂によりさらに広範囲のAAV血清型を精製できる可能性がありをます。


AAV精製用の樹脂および試薬


レンチウイルス精製ソリューション

当社のレンチウイルス精製ソリューションは、このウイルスベクター群のダウンストリームプロセスを効率化するために開発されています。

CaptureSelect Lenti VSVGアフィニティ樹脂

この新しいアフィニティ樹脂は、VSV-G偽型レンチウイルス粒子の精製用に特別に設計されています。Lenti VSVGアフィニティ樹脂は、マイルドな溶出条件を組み合わせた効率的な精製法を提供し、これらの粒子の感染性を維持します。

Lenti VSVGアフィニティ樹脂は、研究用途専用(RUO)のクロマトグラフィー樹脂ですが、cGMP製造に適したバイオプロセス樹脂としてさらなる開発も行われます。詳細についてのお問い合わせは、 お問い合わせフォームにご記入ください。

POROSヘパリンアフィニティ樹脂

ヘパリンアフィニティクロマトグラフィーは、ヘパリン結合ドメインを含むタンパク質を簡単かつ効果的に精製する方法の1つです。生物学的に重要な機能を担っているため、このドメインには容易にアクセスでき、効率的な精製が可能です。POROS 50 HEヘパリンアフィニティ樹脂は、レンチウイルスやバキュロウイルスなどのヘパリン結合部位を含むウイルスベクターの精製に使用できます。

POROS D50弱陰イオン交換樹脂

レンチウイルス粒子の精製に関しては、最適なソリューションとして陰イオン交換クロマトグラフィーが有用です。弱陰イオン交換体であるPOROS D50樹脂の特長は、レンチウイルスの捕集に適していることです。


レンチウイルス精製用の樹脂および試薬


アデノウイルス5(AdV5)精製

アデノウイルスベクターの研究開発を支援するべく開発されたのが、アデノウイルス血清型5(AdV5)の精製用樹脂です。POROS CaptureSelect AdV5アフィニティマトリックスは、AdV5粒子の組み換えヘキソンカプソメア、および遊離ヘキソンタンパク質に対する精製と除去を行うための特別な設計がされています。AdV5アフィニティマトリックスは、研究用途専用(RUO)のクロマトグラフィー樹脂ですが、cGMP製造に適したバイオプロセス樹脂としてさらなる開発も可能です。

AAV生産におけるウイルスの安全性:アフィニティクロマトグラフィーの効果

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研究目的での使用を意図したものであり、診断や人間や動物への直接投与での使用は想定されていません。