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アポトーシス最初期に検出可能な現象には細胞膜が関わっているものがあり、膜非対称性や膜透過性の変化はそれにあたります。Molecular Probes®では、アネキシンVコンジュゲートに加え、膜の変化を測定するための独自製品を提供しており、接着細胞などアネキシンVの細胞内部への結合が問題となる場合でも、特別なバッファーを使わずに測定を行うことができます。
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アポトーシス細胞では、ホスファチジルセリン(PS)が細胞膜の内側から外側へ移動し、その結果PSは細胞外環境へ露出します。フルオロフォアまたはビオチンで標識したアネキシンVが、細胞膜の外側に露出したPSに結合することにより、アポトーシス細胞を同定します。Alexa Fluor®シリーズの色素は、同じようなスペクトル特性を持つ他の有機色素に比べ、より蛍光が強くより光安定性が高いバイオコンジュゲートを形成することが実証されています。
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図 1.Jurkat細胞(ヒトT細胞白血病由来)を10 μMカンプトセシンで4時間処理(右パネル)および未処理のサンプル(コントロール、左パネル)。 アポトーシス細胞の同定用にアネキシンV-Alexa Fluor® 488を用い、また死細胞の同定用にpropidium iodide(PI)を用いて細胞を処理した後、フローサイトメトリー解析を行った。カンプトセシンで処理した細胞(右パネル)のアポトーシス細胞 の割合はコントロール細胞(左パネル)で見られる基礎レベルよりも高くなっている。A = アポトーシス細胞、L = 生細胞、D = 死細胞。
Violet Ratiometric Membrane Asymmetry Probe⁄Dead Cell Apoptosis Kitは、バイオレットレーザー搭載のフローサイトメーターを用いて、死細胞を識別しながらアポトーシスを検出する簡便で効率的な手法を提供します。Violet Ratiometric Membrane Asymmetry Probeは、バイオレットレーザーで励起可能な新しい色素で、アポトーシス中に起こる膜非対称性の変化を検出するために使用されます。これは接着細胞と浮遊細胞の両方で良好に機能し、カスパーゼ検出やミトコンドリア膜電位の変化のようなその他のアポトーシスインジケーターと相関性を持っています。
本色素は、励起状態分子内プロトン移動(ESIPT)反応を起こすため、530 nmと585 nmに相当する2つの発光波長を持つ二重蛍光を示し、表面電荷の変動に対して2色レシオメトリックな反応を起こします。F2N12Sプローブは、SYTOX(R) AADvanced死細胞染色と組合わされており、後者は後期アポトーシス細胞またはネクローシス細胞においてのみ細胞膜を通過できるので、早期アポトーシス細胞との識別が可能になります。
アネキシンベースのアッセイと異なり、本アッセイは特殊なバッファーや洗浄ステップを必要とせず、接着性細胞を解析する際に、物理的または化学的な剥離ステップで生じることが多い細胞膜への損傷による影響を受けにくいため、より品質の高いデータを得られます。
図 2.アポトーシス検出用のバイオレットレシオメトリック膜非対称プローブJurkat細胞(ヒトT細胞白血病由来)を10 μM カンプトセシンで4時間処理(パネルBおよびD)またはコントロールとして未処理のまま放置した(パネルA および C)。F2N12S用には405 nmの励起光で585 nmおよび530 nmのバンドパスフィルターを使用し、SYTOX® AADvanced™死細胞染色用には488 nmの励起光で 695 nmのバンドパスフィルターを使用し、フローサイトメーターでサンプルを解析した。F2N12Sが発する2種の蛍光波長の相対強度比によって、生細胞をアポトーシス細胞および死細胞から識別できる(AおよびB)。 パネルCおよびDでは、F2N12Sの2種の蛍光強度(585/530 nm)から得た比率パラメーターに対し、SYTOX® AADvanced™死細胞染色の蛍光強度をプロットした。A = アポトーシス細胞、L = 生細胞、D = 死細胞。
アポトーシスを検出する手法として、アネキシンVによる細胞染色を選択できない場合もあります。アネキシンVの結合に必要な高濃度カルシウムに対し細胞が感受性である場合、接着細胞におけるホスファチジルセリンの検出にトリプシン処理が悪影響を及ぼす場合、そしてサンプルを洗浄することができない場合などがこれにあたります。
3種類のモノマーシアニン色素(PO-PRO™-1、YO-PRO®-1、およびTO-PRO®-3)は、細胞膜の非対称性の喪失に伴う透過性の変化によって、アポトーシス細胞に浸透することが知られています。これらの色素はアポトーシス細胞に入って核酸に結合する一方、細胞不透過性の死細胞染色はアポトーシス細胞内に入りません。これら3種類の色素は固有の励起波長を有し、マルチプレックスアッセイにおける柔軟性を高めます。
図 3.モノマーシアニン色素によるアポトーシスの検出。Jurkat細胞において10 µM camptothecinによりアポトーシスを誘導しました。続いてアポトーシス細胞を検出するためにYO-PRO®-1色素(黄色)用いて、または壊死細胞を同定するためにpropidium iodideを用いて細胞を処理し、フローサイトメトリー解析を行いました。 |
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