トランスフェクションガイドライン

一般的な CRISPR/gRNA トランスフェクションガイドライン

  • 哺乳類細胞での gRNA のトランスフェクション効率は、使用する細胞の種類およびトランスフェクション試薬によって変わります。トランスフェクション試薬の推奨事項については、表 1 を参照ください。
  • 遺伝子編集については、gRNA 対 TrueCut Cas9 Protein v2のモル比が 1:1 の場合に最高の編集効率が得られます。iPSC や THP1 などのいくつかの細胞の種類の場合、24 ウェルフォーマットのウェルあたり最大 2 μg の TrueCut Cas9 Protein v2 と 400 ng の gRNA を使用しました。
  • トランスフェクションのための最適な細胞密度は、細胞サイズおよび増殖特性によって変わります。通常、脂質によるトランスフェクションの場合はトランスフェクション当日に 30 ~ 70% の細胞密度、Neon Transfection Systemを使用したエレクトロポレーションによるトランスフェクションの場合は 70 ~ 90% の細胞密度を推奨します。
  • 最大の遺伝子編集効率をもたらす TrueCut Cas9 Protein v2/gRNA の最適な細胞数と用量を決定した後、実験全体を通じ、所定の細胞の種類に対するこれらの条件を変更してはなりません。
    トランスフェクション効率に影響を及ぼす因子の概要については、thermofisher.com/cellculturebasics で入手できる Gibco 細胞培養基礎ハンドブック(Gibco Cell Culture Basic Handbook)の「トランスフェクションの基礎(Transfection Basics)」の章を参照ください。
  • TrueGuide Positive Controls(ヒト AVVS1、CDK4、HPRT1 またはマウス Rosa26)および TrueGuide ネガティブコントロール gRNA(non-coding)を用いて、最高の細胞生存率で最適な遺伝子編集効率をもたらす gRNA 量およびトランスフェクション条件を決定します。TrueGuide Positive および Negative sgRNA ならびに crRNA Controls は、サーモフィッシャーサイエンティフィックから別売りされています。詳細については、thermofisher.com/trueguide を参照ください。
  • 以下の手順に記載された細胞数および他の推奨事項は、弊社が試験した細胞の種類に基づいて開始点となるガイドラインです。複数ウェルの場合、ピペット操作の誤差を最小限に抑えるために、構成要素のマスターミックスを調製して適切な容量を各反応ウェルに分注します。反復測定ウェル用のマスターミックスを作製する場合は、あらゆるピペット操作の変動を許容するために、余裕を持った容量を調製してください。
     

推奨するデリバリーオプション

表 1. TrueCut Cas9 Protein v2 のための推奨デリバリーオプション

Cas9 フォーマットトランスフェクション試薬*エレクトロポレーション**
TrueCut Cas9 Protein v2 + gRNALipofectamine CRISPRMAX Cas9 トランスフェクション試薬トランスフェクションが困難な細胞の種類で最大の効率を得るためには、Neon™ Transfection System を使用してください
* 最良の結果を得るためには、Lipofectamine CRISPRMAX Cas9 トランスフェクション試薬を使用し、目的の細胞を TrueCut™ Cas9 Protein v2 + TrueGuide™ Synthetic gRNA(crRNA:tracrRNA duplex または sgRNA)でトランスフェクションすることを推奨します。
** Use the Neon Transfection System 10 μL Kit を使用(カタログ番号 MPK1025)。

For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.