遺伝子編集効率の検証

  • 下流のアプリケーションに進む前に、コントロール標的の遺伝子編集効率を確認し、将来のスクリーニング実験で最も高い編集効率レベルを示す条件を選択してください。
  • プールされた細胞集団において CRISPR-Cas9 による編集効率を推定するには、GeneArt Genomic Cleavage Detection Kitを使用するか、または Ion Torrent 次世代シーケンシングまたは Sanger シーケンシングベースの解析を実施してださい。
  • Genomic Cleavage Detection(GCD)アッセイは、編集実験後のインデル形成の効率を評価するための迅速な方法です。一方、編集された細胞集団のアンプリコンの次世代シーケンシング(NGS)またはプラスミドにクローニングされたアンプリコンの Sanger シーケンシングでは、より正確な編集効率とインデルタイプの情報を得ることができます。
     

GeneArt Genomic Cleavage Detection(GCD)アッセイ

  • トランスフェクション後、GeneArt Genomic Cleavage Detection Kit を使用して、プールされた細胞集団における CRISPR-Cas9 による切断効率を推定します。
  • thermofisher.com/crisprdesign で使用できる GeneArt CRISPR Search and Design ツールを介して、GCD アッセイの標的特異的なプライマーセットを設計および注文することができます。
  • ポジティブコントロールに対して GCD アッセイを行うには、表 1 に挙げたプライマーが必要です。GCD アッセイに必要な標的特異的プライマーセットについては、thermofisher.com/oligos で入手できる Invitrogen Custom DNA Value または Standard Oligos を使用することを推奨します。
  • 96 ウェルプレートフォーマットにおいてGCDアッセイをセットアップし、複数の gRNA 処理サンプルを 2%E-Gel 48 アガロースゲル(48 ウェル)上で並行して分析することができます。
  • 実験で使用する最も高い切断効率を示すクローンを選んでください。最も高い切断効率を示すクローンが、必ずしも常に最も高い発現を有するクローンとは限らないことに注意してください。
  • さらに詳しい情報およびプロトコールの詳細については、GeneArt Genomic Cleavage Detection Kit ユーザーガイドを参照ください。

 

表 1. ポジティブおよびネガティブコントロール(非標的)TrueGuide Synthetic gRNA シーケンスに対する標的シーケンス。

TrueGuide Synthetic Guide RNA コントロール*GeneArt Genomic Cleavage Detection(GCD)アッセイのためのプライマー
Locus標的特異的な crRNA シーケンスフォワード GCD プライマーリバース GCD プライマー
ヒト AAVS1** 5’-GCCAGUAGCCAGCCCCGUCC-3’ 5’-GAATATGTCCCAGATAGCAC-3’ 5’-GTTCTCAGTGGCCACCCTGC-3’
ヒト HPRT (ln)**5’-GCAUUUCUCAGUCCUAAACA-3’5’-ACATCAGCAGCTGTTCTG-3’5’-GGCTGAAAGGAGAGAACT-3’
ヒト CDK4†5’-CACUCUUGAGGGCCACAAAG-3’5’-GCACAGACGTCCATCAGCC-3’5’-GCCGGCCCCAAGGAAGACTGGGAG-3’
マウス Rosa 26**5’-CUCCAGUCUUUCUAGAAGAG-3’5’-AAGGAGCGAGGGCTCAGTTGG-3’5’-GGTGAGCATGTCTTTAATCTACCTCG-3’
ネガティブコントロール(非標的)5’-AAAUGUGAGAUCAGAGUAAU-3’N/AN/A
*TrueGuide Synthetic sgRNA および crRNA フォーマットで利用できます(thermofisher.com/trueguide を参照)。**イントロンに特異的。†5' エキソンを標的とします。

 

シーケンス解析

  • Sanger シーケンシングベースの編集効率解析については、thermofisher.com/sangercrispr で閲覧できるアプリケーションノート(application note)を参照してください。
  • あなたが次世代シーケンシング(NGS)や解析に熟練している場合、バーコード化された標的特異的なアンプリコンプライマーを使用し、いくつかの gRNA 処理サンプルを並行的に用いてマルチプレックス解析を実施することが可能です。TrueGuide Synthetic gRNAトランスフェクションにカスタム配列プレートフォーマットを使用する場合、NGS を用いたマルチプレックス解析が特に有用です。NGS 解析の詳細については、thermofisher.com/ionapliseqsolutions で Ion Torrent 標的化シーケンシングソリューション(Ion Torrent targeted sequencing solutions)を参照ください。

For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.