概要

Applied Biosystems QuantStudioリアルタイムPCRシステムは、わずか1.5倍の遺伝子発現量差を識別できます。また、ほとんどのシステムは、10Logsのインプットテンプレートで再現性のある分離が可能ます。

 

ソフトウェアは、QuantStudioシステムのデータを解析するためのオンラインツールを提供します。このソフトウェアは当社のクラウドベースプラットフォームであるConnectを活用し、柔軟かつ高速で使いやすい多用途の解析ツールを提供し、qPCRと関連データの理解を促進します。

 

これらのモジュールを使用すると、100を超えるジェノタイピング、遺伝子発現、またはその他のqPCR実験を1つのプロジェクトに組み合わせて、数分でデータを解析できます。主なモジュールには、設計および解析、High Resolution Melt(HRM)解析、プラスマイナスアッセイ、標準曲線解析、ジェノタイピング、hPSCスコアカード解析、および相対定量解析が含まれます。下記例をご覧ください。


感度

わずか1.5倍の遺伝子発現量の差異を識別

左図は、QuantStudio 7 Proシステムが2倍および1.5倍の差異を99%の信頼度で識別できることを示しており、これは他の、QuantStudio 7 FlexなどのQuantStudioシリーズ、および7900HT装置と同等です。インプット量の差異が2倍と1.5倍の肝臓全cDNAサンプルを評価しました。それぞれのプラットフォームソフトウェアを使用し、自動しきい値およびベースラインを適用して分析した後、データをエクスポートし、SAS JMP v13統計ソフトウェアを使用して解析しました。

増幅プロットは、QuantStudio 7 Proシステムを使用して検出した1.5倍の発現差異を示しています。KAZプラスミドの希釈系列を増幅しました。縦軸は、ROX色素に対して標準化した蛍光の変化を示します。横軸は、サイクル数の増加を左から右に向かって示します。これは標準曲線をプロットすることにより検証されます。標準曲線の縦軸はサイクル閾値を示し、横軸は希釈系列を示し、濃度は左から右に向かって増加します。

10倍希釈のKAZプラスミドDNAを96ウェルブロックを使用して増幅したところ、10ログのインプットテンプレート量で再現性の高い分離が示されました。縦軸は、ROX色素に対して標準化し、バックグラウンドを差し引いた蛍光のログ値を示します。横軸は、サイクル数の増加を左から右に向かって示します。


シングルコピーの検出

NTC(紫)と比較したKAZプラスミドのシングルコピー(青)。QuantStudio 7 Proシステムは一貫してシングルコピーを検出しており、NTC(43/48陽性ウェル)から明確に区別できます。 


マルチプレックス

マルチプレックス反応は、VIC色素で標識した18S rRNAと、FAM標識TaqManプローブおよびプライマーで標識したTGFb遺伝子を検出できます。反応には高速マスターミックスを使用し、96重複で実行しました。縦軸は、ROX色素に対して標準化したた蛍光の変化を示し、横軸は、増加するサイクル数を左から右に向かって示します。CT値は、増幅産物の明確で一貫した分離を示し、重複間の標準偏差は低く抑えられています。


ジェノタイピング

これらのプロットは、ジェノタイピングアプリケーションにおいて、正確なS/N比から算出される優れた視覚化とアレル識別プロットを示しています。


HRM

The High-Resolution Melt(HRM)解析アプリは、核酸配列の変異を同定するための、PCR後の解析用に設計されています。この手法は、QuantStudioシステムと組み合わせて、高輝度のdsDNA結合色素を使用することで可能な、PCR融解曲線のわずかな差異を検出できます。QuantStudioシステムは精密な温度制御、高度なデータ取得機能、およびHRM解析ソフトウェアを備えているため、HRM解析に最適です。

 

 

研究用途にのみ使用できます。診断目的には使用できません。