ウェスタンブロッティング用ブロッキングバッファー

膜に転写されたタンパク質の検出用に抗体を使用する前、抗体の非特異結合を防止するために、未結合表面をブロックする必要があります。ブロックを行わないと、目的タンパク質の固定化を最初に果たした未結合部位へ、抗体や検出試薬類が結合してしまいます。原則的に、アッセイの標的またはプローブの成分に対して結合親和性を持たないタンパク質であれば、ブロッキングに使用することができます。

しかし実際、膜結合の一貫性の優れたタンパク質や、他システムの成分の機能を何らかの方法で安定させるタンパク質が存在することから、ブロッキング能力の優劣はタンパク質によって異なります。つまり、全てのウェスタンブロッティング実験に最適に作用するタンパク質やタンパク質混合物は存在しません。また、特異的抗体、膜型および基質系の所定の組み合わせで最良の結果を得るには、実証試験を行う必要があります。

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添付図は、ウェスタンブロット法の最適化実験の一環として、各種ブロッキングバッファーのテスト数値を示しています。この実験例では、バッファー以外の全条件は同等とし、個々のタンパク質に対するウェスタンブロッティングの感度および特異性は、各ブロッキングバッファーによって、抑制あるいは強化が見られました。他の事例では、バッファーのタイプによって、斑点や高バックグラウンドが発生する可能性があります。