「エピジェネティックス」とは、DNA の一次配列の変化に由来せずに継承される遺伝子修飾の仕組みを表す用語です。エピジェネティックな修飾は遺伝子発現に決定的な役割を果たし、したがって正常細胞の発生、調節、維持を支えます。生活習慣や栄養状態、環境要因などは、すべてエピジェネティックな変化を誘発する可能性があります。

エピジェネティック修飾の分野のうち、研究が最も進んでいるのは次の 2 つです。

  1. タンパク質 – DNA 相互作用(タンパク質と DNA の結合)
  2. CpG ジヌクレオチドのサイトにおけるシトシン(C)ヌクレオチドのメチル化

また miRNA の発現もエピジェネティックなメカニズムに影響を与えるため、これによってもエピジェネティックな変化が起こる可能性があります。

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メチル化解析
CpG DNA のメチル化は DNA 増幅では保存されないため、メチル化を研究するには、配列解析の前に DNA のメチル化状態を保存するか、または選別する処理が必要です。メチル化解析向けの DNA 調製技術:メチル化された DNA を選別する方法には、アフィニティー濃縮、メチル化感受性の制限酵素を利用した酵素分画、バイサルファイトによる DNA の化学処理があります。
 クロマチン免疫沈降シーケンシング(ChIP-Seq)
DNA に結合したタンパク質は、遺伝子発現だけでなく、DNA への 接近のしやすさやパッケージングに影響します。これらの相互作用を解明するため、タンパク質 - DNA 複合体をクロマチン免疫沈降(ChIP)法により単離し、その後、配列解析することで結合 DNA を特定します。この方法のことを ChIP-Seq と呼びます。

For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.

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