下流の分析に干渉しかねない、抗体の重鎖/軽鎖および標的抗原の共溶出を防ぐには、通常はビーズ固定化抗体を架橋する必要があります。

以下に示すプロトコルでは、架橋剤BS3を使用して、次のプロテイン(各50 µl )へIgG(5 µg)を架橋します:Dynabeads® Protein ADynabeads® Protein GImmunoprecipitation Kit Protein AImmunoprecipitation Kit Protein G。架橋剤BSは、生理学的pHで不可逆的架橋(安定アミド結合)をもたらす水溶性の架橋剤です。この免疫沈降架橋プロトコルは、必要に応じてスケールアップおよびスケールダウンが可能です。

Dynabeads Protein AまたはDynabeads Protein Gに固定化されたIgGsの架橋プロトコル

  1. 結合バッファ(原液)中で、100 mMのBS3を調製します。次に、結合バッファ(サンプルあたりの必要量:250 µl)中で希釈させて5 mMの溶液を作成します。
    注意:BS3原液と結合溶液は、使用直前に作成した新鮮な状態でご使用ください。
  2. 200μlの結合バッファ中で、Ig結合のDynabeads Protein AまたはDynabeads Protein Gを2回洗浄します。磁石上に置いて、上清を捨てます。
  3. 250 μl、5 mMのBS3中で、Dynabeadsを再懸濁させます。
  4. 傾斜/回転させながら、室温で30分間インキュベートします。
  5. 12.5 μlのクエンチングバッファを添加して、架橋反応をクエンチします。
  6. 傾斜/回転させながら、室温で15分間インキュベートします。
  7. 200 μlのPBST(または所望のIPバッファ)で、架橋されたDynabeadsを3回洗浄します。磁石上に置いて、上清を捨てます。
  8. IPおよび抗原の溶出工程へ進みます(免疫沈降プロトコルのステップ2.3から開始)。

BS3結合バッファ:20mM リン酸ナトリウム、0.15MのNaCl(pH値7~9)
BS3クエンチングバッファ:1M トリスHCl(pH値7.5)

架橋試薬:Bis(スルホスクシンイミジル)スベリン酸塩(BS3)、f.ex.カタログ番号:21580(Thermo Fisher Scientific社製)

リソース

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For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.