本プロトコールでは、免疫染色を実施するにあたり、細胞を固定・浸透処理およびブロッキングして調製するための一般注意事項を述べています。一般に、細胞を固定・浸透処理することにより、細胞はその場で固着し、抗体などのより大きな分子が細胞内に入ることができるようになります。

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リマインダー
実験中に包埋剤の使用を計画していますか? 容器の考慮すべき事柄および カバーガラスの使用を参照
プロトコール情報
急いでおり、ロバストなシステムを使用する場合は、60分間のブロッキングを30分間で済ますことができます。

必要なもの

  • 生細胞
  • リン酸緩衝生理食塩水(PBS)
  • 4%パラホルムアルデヒド
  • 0.5% Triton® X-100
  • PBSに溶解した3% w/vウシ血清アルブミン溶液


一般的な固定・浸透処理およびブロッキングのプロトコール

本プロトコールに示した容量は、6ウェルプレートで培養した付着細胞の単一ウェルまたは35 mmディッシュに適しています。

1細胞の周りにある培地を除去します(容器を傾け、側面からピペットで吸い取ります)。
2リン酸緩衝生理食塩水(PBS)に溶かした4%(w/v)ホルムアルデヒド溶液1 mLを添加します。
3ほとんどのターゲットに対し、15分間室温でインキュベートします。
4固定溶液を除去し、PBS(細胞をちょうど覆うぐらいの容量)を容器の側面に対してやさしく左右にかけながらピペッティングすることにより洗浄を行います。次に、容器を傾けてPBSを除去します。以上を3回繰り返します。固定したサンプルは、必要に応じ、数日間5℃で保存することができます。
5PBSに溶かした0.5% Triton® X-100(v/v)溶液1 mLを添加します。
615分間室温でインキュベートします。
7浸透処理溶液を除去し、ステップ4で行ったようにPBSで3回洗浄します。
8PBSに溶かした3%ウシ血清アルブミン溶液 2 mL(または、必要に応じて異なる ブロッキング溶液)を添加します。
960分間以上(最長一晩まで)室温でインキュベートします。
10細胞染色または免疫染色に進んでください。

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For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.