ポリカーボネート（PC）ラボウェア

ポリカーボネートは、透明性、強度および広いアプリケーション温度範囲を必須条件とする、Nalgene デシケーター、ボトル、遠心分離容器、真空チャンバーおよびその他多くの製品に使用されています。ポリカーボネート製のボトルは多くの場合、培地およびその他の中性 pH ～弱酸性の水溶液を保持するために使用されます。

*連邦食品・医薬品・化粧品法の食品添加物改正法の要件を満たしています。

下表には、20 ^oCにおける一般的な使用曝露評定が記載されています。化学的侵襲および損傷に対するプラスチック素材の耐性は、温度、化学物質への曝露時間および遠心分離などのさまざまなストレスにも影響されます。Nalgene 製品のさらに詳しい化学耐性評定に関しては、本ページの最後に記載されているリソースを参照してください。

*酸化性酸以外；酸化性酸に関しては、「酸化剤、強酸化剤」を参照してください。

オートクレーブ
ポリカーボネートはオートクレーブ可能ですが、オートクレーブにより材質の強度が低下します。オートクレーブを繰り返すと、ボトルおよび遠心分離容器などの再使用可能なポリカーボネート製品の寿命が短くなります。Nalgene 真空チャンバーや真空デシケーターなど、真空条件が適用される製品には決してオートクレーブを使用しないでください。材質の弱化により真空適用時に破壊される可能性があります。

洗浄
ポリカーボネート製品の洗浄には中性 pH の洗浄溶液のみを必ず使用してください。塩基性 pH の溶液は、透明な表面を損傷させ、プラスチックに濁りや穴が生じる原因となります。ポリカーボネート製ラボウェアの製品寿命を延長させるためには、Nalgene L900 洗浄剤の使用を推奨します。。

プラスチックの経時劣化
ポリカーボネート製品は使用前に必ず点検し、恒久的変色（黄色、茶色、橙色または桃色）、ひび割れ（クモの巣状の割れ目）、応力亀裂（垂直亀裂）または恒久的な濁りまたは穴の兆候を確認してください。経時劣化の兆候が見られた場合には、使用中の危険と損害を回避するために、すぐに新しい製品と取り換えてください。 

脚注：
[1].加熱たわみ温度は、66 psig（ASTM D648）の圧力下に置いた時に、射出成形バーが 0.1” たわむ温度です。ノンストレスアプリケーションでは材質を加熱たわみ温度以上で使用することも可能です；使用最高温度を参照してください。
[2].空のラボウェアの、600 ワットでの 5 分間の照射に基づく評定。注意：使用最高温度を超えた使用、または加熱によりプラスチックを侵襲したり、急速に吸収される化学薬品へのラボウェアの曝露は回避してください。
[3].プラスチックがかなりの量の熱を吸収および保持するため、表面が予想以上に熱くなる場合があります。
[4].滅菌：オートクレーブ（121 °C、15 psig で 20 分間）—オートクレーブ前に、製品を洗浄して蒸留水ですすぎます。（オートクレーブ前には常にキャップを完全に緩めてください。）室温では樹脂に対して特に影響のない化学薬品であっても、オートクレーブ時の温度では劣化の原因となる場合があるため、事前に蒸留水によってこのような化学薬品の付着がないよう洗浄してください。
     気体 EtO —エチレンオキシド：100％ EtO、EtO：窒素混合物、EtO：HCFC混合物
     乾熱—ポリマーパーツにストレスまたは負荷がかからない状態で 160 °C に 120 分間曝露
     消毒剤—塩化ベンザルコニウム、ホルマリン/ホルムアルデヒド、過酸化水素、エタノール、など
     照射—ガンマ線またはベータ線による 25 kGy（2.5 MRad）での非安定化プラスチックの照射
[5]。滅菌処理により機械強度が低下します。オートクレーブを使用した PC 容器は、真空アプリケーションには使用しないでください。滅菌に関する詳細は、Nalgene ラボウェアの使用および取り扱いガイドラインを参照してください。
[6].「可」は、WI38 ヒト二倍体肺細胞株に MEM 溶出法を使用する、USP および ASTM 生体適合性試験スタンダードに基づいて、細胞無毒性であると同定された樹脂を示します。
[7].「可」は、WI38 ヒト二倍体肺細胞株に MEM 溶出法を使用する、USP および ASTM 生体適合性試験スタンダードに基づいて、細胞無毒性であると同定された樹脂を示します。
[12].脆化温度とは、その樹脂の製品が落下した際に壊れる、または亀裂が生じる温度です。十分に注意して使用／取り扱いするかぎり、脆化温度は最低使用可能温度ではありません。
[13].使用最高温度°C：この温度は、継続的使用最高温度、延化／脆化温度およびガラス転移温度に関係し、強度の損失がほとんどまたは全く発生しない状態で数分間から2時間、ポリマーを曝露することが可能な最高温度を表します。

滅菌により機械強度が低下します。オートクレーブを使用した PC 容器は、真空アプリケーションには使用しないでください。滅菌に関する詳細は、Nalgene ラボウェアの使用および取り扱いガイドラインを参照してください。

お客様のアプリケーションに最適な製品の選択に関しては、Nalgene Technical Support Representative チーム（+1-585-586-8800 または米国トールフリー番号 1-800-625-4327）までお電話いただく、または電子メールで technicalsupport@thermofisher.com までお問い合わせください。

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