ウミシイタケルシフェラーゼアッセイおよびベクター

弊社では、細胞内発現型 ウミシイタケルシフェラーゼを用いた、ルシフェラーゼレポーター試薬、マルチクローニングサイトベクター、ならびにフラッシュタイプ、グロータイプ、およびデュアルスペクトルのルシフェラーゼアッセイキットをご用意しております。緑色発光ウミシイタケルシフェラーゼは、シーパンジーRenilla reniformisに由来する野生型ウミシイタケルシフェラーゼの誘導体から生成された36 kDaのタンパク質です。

緑色発光ウミシイタケルシフェラーゼは、天然型のルシフェラーゼと比べて血清中での安定性が高く、緑色帯域にシフトした発光スペクトルを有しており、非常に明るく急速に減衰するフラッシュシグナルを放出します。Thermo Scientific™ Pierce™ウミシイタケフラッシュアッセイアッセイキットの試薬は、このシグナルをフラッシュタイプのルシフェラーゼレポーターアッセイに最適化することができます。また、このキットは、セレンテラジンを基質とする他のウミシイタケルシフェラーゼおよび誘導体を用いたフラッシュアッセイと互換性があります。

ウミシイタケグローアッセイキットの試薬は、この明るい生物発光を効果的に安定させ、半減期を3時間以上にすることができるため、インジェクター搭載型のルミノメーターは不要です。このアッセイキットは、緑色発光ウミシイタケルシフェラーゼプラスミドを用いた場合に最良の結果が得られるよう最適化されていますが、 セレンテラジンを基質とする他のウミシイタケルシフェラーゼ誘導体の活性を検出に用いることもできます。

ウミシイタケ-ホタルルシフェラーゼデュアルアッセイキットには、哺乳動物ホールセルライセート中のウミシイタケおよび赤色発光ホタルルシフェラーゼ細胞内活性を同時に検出するために必要な試薬が含まれています。緑色発光ウミシイタケルシフェラーゼは、ホタルおよび天然型ウミシイタケルシフェラーゼよりも明るい生物発光シグナルを放出します。緑色発光ウミシイタケルシフェラーゼタンパク質によって放出されるこの生物発光シグナル（最大波長＝535 nm）は、セレンテラジンの酸化によるものです。デュアルアッセイのもう1つの酵素には、日本のゲンジボタル（Luciola cruciata）に由来するルシフェラーゼの突然変異体である赤色発光ホタルルシフェラーゼが用いられています。このルシフェラーゼは、ATP存在下でのD-ルシフェリン酸化による、赤色帯域にシフトした発光スペクトル（最大波長＝613 nm）を有しています。

セレンテラジンがウミシイタケルシフェラーゼによって酸化されることで、セレンテラミドと二酸化炭素が生成されるとともに光シグナルが放出されます。