レポーター遺伝子アッセイは、シスまたはトランス作用因子による遺伝子発現調節の研究、または、細胞シグナル伝達経路の活性測定に欠かせない手法です。レポーター遺伝子アッセイでは、研究対象である遺伝子のコーディング領域にレポーター遺伝子を代わりに挿入します。レポーター遺伝子コンストラクトには、解析ターゲットとなる遺伝子調節エレメント、レポーター遺伝子の構造配列、および機能性mRNAを合成するために必要な配列が含まれています。レポーターコンストラクトを細胞内に導入し実験的な処理を行った後、レポータータンパク質の酵素活性を測定することでレポーター遺伝子の発現レベルをモニタリングし、これによって制御配列、転写因子活性、細胞シグナル伝達、シグナル伝達経路の特徴づけを行います。

主なレポーター遺伝子アッセイ製品

遺伝子が持つ2種類の機能部分には、コーディング領域とプロモーター領域があります。コーディング領域は、転写および翻訳メカニズムを介して生成されるタンパク質の情報を持つDNA配列です。プロモーター領域は、遺伝子の転写を調節する特定のDNA配列であり、遺伝子発現を活性化または抑制することができます。

レポーター遺伝子アッセイは通常、未知のDNA配列が持つ発現制御能力を調べるために用いられます。これは、未知のプロモーター配列にレポーター遺伝子へつなげることで可能にします。発現したレポーター遺伝子の産物の検出および定量的測定は容易に行うことができます。

一般的に使用されるレポーター遺伝子には、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、ベータラクタマーゼ、アルカリホスファターゼ、およびGFP(緑色蛍光色素)などがあります。発現したレポーター遺伝子タンパク質の測定には、発光、吸収度、蛍光による検出法が通常用いられます。

グリコシダーゼ、クロラムフェニコールアセチル転移酵素(CAT)、緑色蛍光タンパク質(GFP)、β-ラクタマーゼ、、β-galといった各種のレポーター遺伝子を発現させ検出する抗体、試薬、ベクター、およびキットがあり、そこには Lumio™ およびTC-FlAsH™技術も含まれています。

レポーター遺伝子アッセイの種類

ルシフェラーゼレポーター試薬、アッセイ用ベクター、ならびにスペクトル分解可能なCypridinaGaussiaRenillaおよびfirefly luciferaseをベースとした、フラッシュ、グロー、およびデュアルスペクトルルシフェラーゼアッセイキット

比色法または蛍光検出よりも高感度な、化学発光によるレポーター遺伝子活性の測定を行うレポーター遺伝子アッセイ

ルシフェラーゼレポーター試薬、アッセイ用ベクター、ならびに分泌型Cypridinaルシフェラーゼをベースとした、フラッシュ、グロー、およびデュアルスペクトルルシフェラーゼアッセイキット

ルシフェラーゼレポーター試薬、アッセイ用ベクター、ならびに分泌型GaussiaGaussia Dura Luciferaseをベースとした、フラッシュおよびデュアルスペクトルルシフェラーゼアッセイキット

ルシフェラーゼレポーター試薬、アッセイ用ベクター、ならびに細胞内発現型Renilla Luciferaseをベースとした、フラッシュ、グロー、およびデュアルスペクトルルシフェラーゼアッセイキット

ルシフェラーゼレポーター試薬、アッセイ用ベクター、ならびに細胞内発現型irefly luciferaseをベースとした、フラッシュ、グロー、およびデュアルスペクトルルシフェラーゼアッセイキット

ルシフェラーゼレポーター試薬、アッセイ用ベクター、ならびに細胞内発現型Turbo Luciferaseをベースとした、グロールシフェラーゼアッセイキット

哺乳類または酵母細胞向けのβ-ガラクトシダーゼレポーター遺伝子アッセイ、細胞の溶解産物から直接アッセイできるアッセイフォーマットでの迅速かつ超高感度なβ-ガラクドシダーゼレポーター酵素検出を実現

β- galactosidaseおよびfirefly luciferaseの2重酵素レポーター遺伝子化学発光検出キット、同一サンプルから両レポーター遺伝子酵素を迅速かつ高感度に検出

Secreted Placental Alkaline Phosphatase;SEAPキット、アルカリホスファターゼ基質、発光エンハンサーおよび内在性のnonplacental alkaline phosphatase活性を特異的に阻害する独自のバッファーシステムをもっています。アッセイの発光シグナルは持続的に維持されるグロータイプのためインジェクターのないシンプルなルミノメーターで測定が可能です。

For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.