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The Novex® Tricine ゲルシステム は従来のTris-Glycineゲルシステムに改良を加えたもので、低分子量タンパク質を分離するために特別に設計された不連続バッファーシステムを使用しています。Novex® Tricine ゲルシステムには、従来のTris-Glycineゲルシステムに比べ、2~20 kDaのタンパク質の分離について大きな利点があります。
Tris-Glycine ゲルと比較したときの Novex® Tricineゲルの利点:
当社の対話式ゲル選択ツールを使用して、適切なミニゲルを探してください。
当社のすべてのミニゲルに、XCell SureLock® ミニゲル のほか、新しいミニゲルタンクも使用できます。
従来のTris-Glycineタンパク質ゲルシステムでは、移動性が高いリーディングイオンである塩化物イオン(ゲルバッファー内)と移動性が比較的低いトレーリングイオンであるグリシンイオン(ランニングバッファー内)の間にある濃縮用ゲルにタンパク質が濃縮されます。このような濃縮タンパク質のバンドは、分離ゲルに到達するとふるい分けされます。しかし、低分子量タンパク質(<10 kDa) の分離は、遊離ドデシル硫酸(DS)イオン(SDSサンプルおよびランニングバッファー由来)が濃縮ゲル内に継続的に蓄積するために妨害されます。この濃縮DSミセル領域は、DSイオンと低分子量タンパク質の混合を引き起こし、バンドが不明瞭になるとともに分解能が低下します。この混合は、低分子量タンパク質の固定と染色も妨害します。
この問題を解決する手段として、当社はSchaggerとvon Jagowが開発したTris-Glycine システムに基づくNovex® Tricineゲルシステムをご提供いたします。この改良システムでは、ゲルバッファーのpHが低く、ランニングバッファーにはグリシンの代わりにトリシンが使用されています。Tris-Glycineタンパク質ゲルシステム内では低分子量のタンパク質およびペプチドは濃縮DSミセルとともに泳動しますが、Novex® Tricineゲルシステムを使用することでDSイオンと十分に分離され、よりシャープなバンドが得られ分解能が向上します。
Novex® Tricineゲル、 IEFゲルおよびザイモグラムゲル上でのタンパク質マーカーの移動パターンを以下に示します。タンパク質バンドがシェード領域内で移動すると、最適な分解能が得られます。Tricineゲルパターンにある番号付きのバンドは、変性条件下におけるMark12™ 未染色スタンダード の移動に対応します。酵素ゲルパターンにある番号付きのバンドは、次のプロテアーゼを示します。バンド1: I型コラゲナーゼ(140 kDa);バンド2:サーモリシン(37 kDa);バンド 3:キモトリプシン(30 kDa);バンド4:トリプシン(19 kDa)。
Novex® Tricineゲルを用いて電気泳動を行うためには、次の試薬を使用します。
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.