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Oncomine™ Immune Response Research Assayは、様々な白血球サブセット、抗体提示、チェックポイント経路および腫瘍の進行に関係するマーカーの発現を定量的に評価することでがん免疫研究を実現する、ターゲット型次世代シーケンシング(NGS)を利用した遺伝子発現アッセイです。アッセイでは、炎症シグナル伝達に関与する低発現遺伝子など、腫瘍と免疫の相互作用に関係する遺伝子発現を測定します。
Oncomine Immune Response Research Assayは、免疫応答バイオマーカーの研究に関わる重要な遺伝子に関連するターゲットを包括的にカバーするようデザインされており、FFPE研究サンプル由来の、わずか10 ngのインプットRNAから低発現遺伝子を検出するのに優れた性能を発揮します。
このアッセイの特徴は以下のとおりです。
図 1.Oncomine Immune Response Research Assayは、バイオマーカープロファイリングアプリケーションを対象としています。アッセイで検出したシグネチャーは、個別の臨床試験アッセイや将来のコンパニオン診断開発への取り組みにつながる可能性があります。
Oncomine Immune Response Research Assayは、将来の各種臨床試験研究のためのコンテンツデザインが特徴です。
機能予測 | 遺伝子数 | 機能予測 | 遺伝子数 |
---|---|---|---|
抗原提示 | 3 | B細胞マーカー | 11 |
抗原プロセシング | 19 | 樹状細胞 | 7 |
自然免疫応答 | 11 | 樹状細胞、マクロファージ | 6 |
白血球阻害 | 2 | ヘルパーT細胞 | 8 |
白血球遊走 | 5 | マクロファージ | 5 |
リンパ球活性化 | 2 | 骨髄マーカー | 7 |
リンパ球発生 | 3 | 好中球 | 5 |
リンパ球浸潤 | 46 | NK活性化 | 8 |
B細胞受容体シグナル伝達 | 3 | NK細胞マーカー | 4 |
T細胞受容体シグナル伝達 | 6 | T細胞分化 | 2 |
T細胞の制御 | 9 | ||
TCRの共発現 | 19 | チェックポイント経路 | 30 |
PD-1シグナル伝達 | <9> | ||
ケモカインシグナル伝達 | 10 | 薬剤ターゲット | 21 |
サイトカインシグナル伝達 | 15 | ||
インターフェロンシグナル伝達 | 8 | 接着、遊走 | 14 |
I型インターフェロンシグナル伝達 | 8 | アポトーシス | 4 |
II型インターフェロンシグナル伝達 | 23 | 増殖 | 10 |
腫瘍抗原 | <17> | ||
ハウスキーピング | 11 | 腫瘍マーカー | 27 |
表 1.Oncomine Immune Response Research Assayには36の機能予測にわたる395の遺伝子が含まれており、リンパ球の制御、サイトカインシグナル伝達、リンパ球マーカー、チェックポイント経路および腫瘍特性に関係する遺伝子から構成されています。
Oncomine Immune Response Research Assayには、IFNGのようなサイトカインシグナル伝達遺伝子、CTLA4のような薬剤ターゲット遺伝子およびMTORやPTENのようなPD-1シグナル伝達遺伝子など、臨床がん研究の重要なターゲットが含まれます。
図 2.10のpancancer研究サンプルを対象とした発現量の範囲T細胞受容体シグナル伝達およびチェックポイント経路の両方に関係する低発現遺伝子など、免疫応答研究の重要な遺伝子サブセットを調べると、Oncomine Immune Response Research Assayは競合他社のNアッセイよりも高い検出感度を示しています。
現在のPD-1およびPD-L1アッセイは、免疫応答を示す重要な遺伝子を見逃す可能性があります。また、スループットやIHCに伴う再現性が課題となり、ロバストな研究の実施は簡単ではありません。Oncomine Immune Response Research Assayはこうした課題に対処します。
Ion ChefシステムおよびIon S5システムによる自動化など、包括的なソリューションの一部であるこのアッセイには、ライブラリ構築用試薬と、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)サンプルからアンプリコンライブラリを調製するためのマルチプレックスPCRで使用する単一プールのプライマーが含まれています。必要なスループットに応じて1ラン当たり4、8、32サンプルのワークフローを使用し、小規模や大規模なレトロスペクティブまたはプロスペクティブなプロファイリング研究を柔軟に実施できます。
図 3.IHCを利用した現在の免疫療法研究は再現性に欠けており、腫瘍サンプル当たり1~2アッセイ以上は行われません(左)。Oncomine Immune Response Research Assayでは、腫瘍の微小環境構成に関するインサイトを得ることができるため、サンプルの層別化を改善できる可能性があります(右)。
図 4.サンプルの層別化を改善するのに役立つと考えられる予備指標。各パネルに共通する全遺伝子のクラスター化を行うと、Oncomine Immune Response Research Assayでは競合他社のNアッセイと比べサンプルの層別化が改善され、がんタイプ間がより明確に識別されているのが分かります。
Oncomine Immune Response Research Assayは、Ion S5およびIon PGM™シーケンサでサポートされており、ラボでの小規模および大規模研究を効率的に実行できます。
最適化されたインフォマティクスおよび視覚化ソフトウェアにより、データ解析の複雑さを最小限に抑えます。解析ワークフローは、Immune Response Torrent Suite™ Plug-inで自動化されたデータ探索コンポーネントと、Applied Biosystems™ Transcriptome Analysis Console(TAC)による2群のディファレンシャル解析で構成されています。こうしたツールを一緒に使用することで、一般的な遺伝子発現解析を効率化し、他のサードパーティソフトウェアを使用したさらなる探索解析に適用できる書き出し可能なデータファイルを利用できます。
これらのツールでは、以下のことが実行できます。
図 5.Oncomine Immune Response Research Assayには、ライブラリ構築用試薬、ライブラリ調製用プライマーおよび結果を解釈するための解析ソフトウェアが含まれています。*two-dayワークフローには、オーバーナイトのテンプレート調製が必要です。
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.