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Thermo Scientific Helios 5 Hydra DualBeam(プラズマ集束イオンビーム走査電子顕微鏡、 PFIB-SEM)は、4種類の異なるイオンを一次ビームとして利用しており、走査透過型電子顕微鏡(STEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)の試料作製や3次元材料解析など、試料や解析に最適な結果が得られるイオンを選択できます。

アルゴン、窒素、酸素、およびキセノンを性能を落とすことなく10分以内に簡単に切り替えることができます。この比類のない柔軟性により、PFIBの潜在的なアプリケーションスペースが大幅に拡大し、イオンと試料の相互作用の研究を可能にして、既存の使用事例を最適化できます。

Helios 5 Hydra DualBeamは、革新的な新しい多イオン種プラズマFIB(PFIB)カラムとモノクロメーター技術を用いたThermo Scientific Elstar UC+ SEMカラムを組み合わせ、高度な集束イオンおよび電子ビーム性能を提供します。直感的に操作できるソフトウェアとこれまでにないレベルの自動化、そしてそれらの使いやすさにより、関連する試料表面下の領域の観察と分析が容易に可能になります。

高品質な試料作製は、STEMまたはTEMによる高分解能の材料分析を成功させるために不可欠です。また、高品質な試料作製は材料解析ラボでもっとも困難で時間のかかる作業の1つと考えられています。S/TEMに必要な超薄試料の作製に利用される従来の方法は時間がかかるため、通常は高度なトレーニングを受けた作業員による数時間または数日の労力を要すことがあります。これは、豊富に存在するさまざまな材料と要求される加工位置精度の高さによってさらに複雑になります。プラズマFIBと、自動化と使いやすさを実現する独自の革新的なソフトウェアを組み合わせることで、これらの課題の多くを解決できます。

たとえば、キセノンプラズマFIBは、ガリウムを含まない試料作製の標準であり、アルミニウム含有材料などの高感度の試料に不可欠です。Helios 5 Hydra DualBeamの4種類すべてのイオンビームを迅速に切り替えることで、個々の材料のニーズを満たすことができ、最高品質の試料を作製するための理想的な条件を見つけることができます。

Helios 5 Hydra DualBeamは、ハイスループットのプラズマ技術と高分解能FIB-SEMトモグラフィーを組み合わせて、ライフサイエンスにおける新たな未開拓のアプリケーション分野を切り開きます。最新の誘導結合プラズマ(ICP)FIBでは、4つのイオン種を搭載しており、試料に応じて最適なイオンビームを使用することができます。作製方法や樹脂の種類にかかわらず、あらゆる試料で優れた表面品質を実現できます。より高い加工スループットと試料の互換性に加えて、高度なソフトウェアパッケージにより、一貫性のある高品質なGaフリーの大容量データ収集と3Dデータ分析を容易にします。

ライフサイエンス向けのHelios Hydra DualBeamは以下を提供します:

  • 試料の作製方法にかかわらず、アーチファクトのない加工が可能
  • Ga-FIBに比べて、10倍以上の体積を高速かつ効率的に加工することが可能
  • Auto Slice & Viewソフトウェアとの組み合わせによるスループットの向上と3Dデータ収集の完全自動化
  • スピンミルにより大規模な水平面(最大直径1 mm)のナノメートル厚さの連続断面加工が可能
  • マルチユーザー環境に対応した汎用性の高いソリューションで、さまざまな試料や実験課題に対応可能

さらに詳細な情報は

3D reconstruction of a mouse hippocampal organotypic slice culture.
マウス海馬組織スライス培養の3D再構成。画像提供:ジョンズ・ホプキンズ大学のS. Watanabe氏。

主な特長

広いアプリケーションスペース

高速切り替え可能な4種類のイオンを提供する独自のイオン源を備えた最大のアプリケーションスペース:Xe、Ar、O、N

ハイスループットと高品質

次世代の2.5 µAプラズマFIBカラムを使用した、ハイスループット、高品質、統計的に関連する3次元解析、クロス切片化、およびマイクロ機械加工を行います。

高度な自動化

オプションのAutoTEM 5ソフトウェアを使用した、迅速かつ簡単な自動マルチサイトのin situおよびex situのTEM試料作製および断面作製が可能です

高品質な試料作製

新しいPFIBカラムにより、キセノン、アルゴン、酸素を用いた高品質なガリウムフリーのTEM/APT試料作製が可能になり、500 Vのファイナルポリッシュが可能になるなど、あらゆる動作条件で優れた性能を発揮します。

短時間でナノスケールに

SmartAlignおよびFLASHテクノロジーにより、ユーザーの経験レベルにかかわらず、ナノスケールの情報を最短で得ることができます

試料情報を明らかにする

搭載された鏡筒内検出器とレンズ下検出器(合計6つまで)によりシャープで帯電のない試料コントラスト情報が得られます

電子およびイオンビームによる堆積とエッチング

オプションのThermo Scientific MultiChemまたはGISガス供給システムを使用すると、DualBeamシステムでの電子およびイオンビーム励起堆積とエッチングに対応する先進機能を利用できます。

正確な試料ナビゲーション

150 mmピエゾステージまたはフレキシブルな110 mmステージは高い安定性と精度を有しています。チャンバー内はThermo Scientific Nav-Camカメラを備えており、アプリケーションニーズに合わせてカスタマイズできます。

アーチファクトのないイメージング

試料の清浄度管理とSmartScanやDCFIなどの専用イメージングモードに基づいています


仕様

Style Sheet for Products Table Specifications
 Helios 5 Hydra CX DualBeamHelios 5 Hydra UX DualBeam
電子ビームの分解能
  • 最適なWDで:
    • 1 kVで0.7 nm
    • 500 Vで1.0 nm(ICD)
  • ビーム交点で:
    • 15 kVで0.6 nm
    • 1 kVで1.2 nm
SEM(その他)
  • SEM電流範囲:すべての加速電圧で0.8 pA~100 nA
  • 加速電圧範囲:350 V~30 kV
  • 入射エネルギー範囲:20 eV※~30 keV
  • 最大観察横幅:4 mm WDで2.3 mm
FIB

4種類のイオン種を高速スイッチング機能でサポートする、独自の誘導結合プラズマ(ICP)源を備えた高性能PFIBカラム

  • イオン種(一次イオンビーム):Xe、Ar、O、N
  • 切り替え時間<10分、ソフトウェア操作のみ
  • FIBの電流範囲:1.5 pA~2.5 µA
  • 加速電圧範囲:500 V~30 kV
  • 最大観察横幅:0.9 mm(ビーム交点)

同一ポイントにおけるXeイオンビーム分解能

  • <30 kVで20 nm(推奨される統計法を使用)
  • 30 kVで<10 nm(選択的エッジ法を使用)
試料室
  • 分析WDにおけるEビームとIビームの一致点(4 mm SEM)
  • ポート:21
  • 内幅:379 mm
  • 一体型プラズマクリーナー
検出器
  • ElstarカラムインレンズSE/BSE検出器(TLD-SE、TLD-BSE)
  • Elstarカラム鏡筒内SE/BSE検出器(ICD)※
  • Everhart-Thornley SE検出器(ETD)
  • 試料とカラムを観察するためのIRカメラ
  • 二次イオン(SI)および二次電子(SE)用の高性能チャンバー内電子/イオン検出器(ICE)
  • チャンバー内Nav-Cam試料ナビゲーションカメラ※
  • 低電圧、高コントラストのリトラクタブル指向性半導体後方散乱電子検出器(DBS)※
  • ビーム電流計測機能搭載
 
ステージと試料

柔軟性の高い5軸電動ステージ:

  • XY範囲:110 mm
  • Z範囲:65 mm
  • 回転:360°(無限回転)
  • 傾斜範囲:-38°~+90°
  • XY繰り返し精度:3 µm
  • 試料の最大高さ:ビーム交点までのクリアランス85 mm
  • 傾斜0°時の最大試料重量:5 kg(試料ホルダーを含む)
  • 最大試料サイズ:フル回転で110 mm(回転が制限されている場合は、より大きな試料を使用可能)
  • コンピューター制御回転と傾斜

XYR軸にピエゾ駆動を搭載した、高精度5軸電動ステージ

  • XY範囲:150 mm
  • Z範囲:10 mm
  • 回転:360°(無限回転)
  • 傾斜範囲:-38°~+60°
  • XY繰り返し精度:1 µm
  • 試料の最大高さ:ビーム交点までのクリアランス55 mm
  • 傾斜0°時の最大試料重量:500 g(試料ホルダーを含む)
  • 最大試料サイズ:フル回転で150 mm(回転が制限されている場合は、より大きな試料を使用可能)
  • コンピューター制御回転と傾斜

※オプションでご利用になれます。構成により異なります

Style Sheet for Komodo Tabs

Resources

マルチイオン種プラズマFIB技術の最新のアプリケーション開発

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3D reconstruction of a mouse hippocampal organotypic slice culture
O+集束イオンビームを使用して得られたマウス海馬組織スライス培養の3D再構成。試料作製:電気刺激後、5 msで高圧凍結。凍結置換(アセトン、Os1%、UA 0.1%、Epon)。導電層のスパッタリングコーティングが不要。41スライス(厚さ約10 nm)。収集時間は約7時間。HFW 11.8 µm(xy分解能 1.9 nm)。写真提供:ジョン・ホプキンス大学、Shigeki Watanabe教授およびサーモフィッシャーサイエンティフィック、Jing Wang博士。
Cultured mouse hippocampal neurons incubated with Ni-NTA-gold (5 nm).
Ni NTA-gold(5 nm)でインキュベートした培養マウス海馬ニューロン。試料作製:高圧凍結。凍結置換液(無水アセトン中に1%グルタルアルデヒド、1%四酸化オスミウム、1%水、Eponで包埋)。導電層のスパッタリングコーティングが不要。写真提供:ジョン・ホプキンス大学、Shigeki Watanabe教授およびサーモフィッシャーサイエンティフィック、Jing Wang博士。
自動連続断面加工用Helios Hydra DualBeamおよびAuto Slice & View ソ4フトウェアで取得した、自動車用オイルフィルターケースの3D再構成。観察横幅 = 350 µm。

O+集束イオンビームを用いた、Helios Hydra UX DualBeamで取得したマウス脳組織の3D再構成画像。試料作製:従来の化学的固定。Epon樹脂。721スライス(厚さ約4 nm)。HFW 16.4 µm(xy分解能5 x 4 nm)。収集時間は約17時間。

O+集束イオンビームを用いた、Helios Hydra CX DualBeamで取得したシノラブディス・エレガンスL1の3D再構成画像。試料作製:高圧凍結および凍結置換、HM20包埋。30 x 30 x 15 µmのトモグラム(分解能約10 x 10 x 15 nm)。収集時間は約16時間。画像提供:モナッシュ大学、Alex DeMarco博士(オーストラリア)。
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/457820v1.full.pdf

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3D reconstruction of a mouse hippocampal organotypic slice culture
O+集束イオンビームを使用して得られたマウス海馬組織スライス培養の3D再構成。試料作製:電気刺激後、5 msで高圧凍結。凍結置換(アセトン、Os1%、UA 0.1%、Epon)。導電層のスパッタリングコーティングが不要。41スライス(厚さ約10 nm)。収集時間は約7時間。HFW 11.8 µm(xy分解能 1.9 nm)。写真提供:ジョン・ホプキンス大学、Shigeki Watanabe教授およびサーモフィッシャーサイエンティフィック、Jing Wang博士。
Cultured mouse hippocampal neurons incubated with Ni-NTA-gold (5 nm).
Ni NTA-gold(5 nm)でインキュベートした培養マウス海馬ニューロン。試料作製:高圧凍結。凍結置換液(無水アセトン中に1%グルタルアルデヒド、1%四酸化オスミウム、1%水、Eponで包埋)。導電層のスパッタリングコーティングが不要。写真提供:ジョン・ホプキンス大学、Shigeki Watanabe教授およびサーモフィッシャーサイエンティフィック、Jing Wang博士。
自動連続断面加工用Helios Hydra DualBeamおよびAuto Slice & View ソ4フトウェアで取得した、自動車用オイルフィルターケースの3D再構成。観察横幅 = 350 µm。

O+集束イオンビームを用いた、Helios Hydra UX DualBeamで取得したマウス脳組織の3D再構成画像。試料作製:従来の化学的固定。Epon樹脂。721スライス(厚さ約4 nm)。HFW 16.4 µm(xy分解能5 x 4 nm)。収集時間は約17時間。

O+集束イオンビームを用いた、Helios Hydra CX DualBeamで取得したシノラブディス・エレガンスL1の3D再構成画像。試料作製:高圧凍結および凍結置換、HM20包埋。30 x 30 x 15 µmのトモグラム(分解能約10 x 10 x 15 nm)。収集時間は約16時間。画像提供:モナッシュ大学、Alex DeMarco博士(オーストラリア)。
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/457820v1.full.pdf

応用例

電子顕微鏡を使用したプロセス制御

電子顕微鏡を使用したプロセス制御

近年の産業では、確かなプロセス制御によって維持される優れた品質とスループットの両立が求められています。専用の自動化ソフトウェアを搭載したSEMおよびTEMツールは、プロセスモニタリングおよびプロセス改善のための迅速なマルチスケール情報を提供します。

 

電子顕微鏡を使用した品質管理と不良解析

品質管理と不良解析

近年の産業では、品質管理と品質保証が不可欠です。私たちは、欠陥をマルチスケールかつ多モードで分析可能なEMおよび分光ツールを提供しており、これらにより得られる信頼性の高い十分な情報によりプロセス制御および改善のための決定が可能となります。

Fundamental Materials Research_R&amp;D_Thumb_274x180_144DPI

基礎材料研究

新材料開発では、その物理的および化学的特性を最大化するために、より小さなスケールでの研究がなされています。電子顕微鏡は、マイクロスケールからナノスケールのさまざまな材料特性について重要な情報を研究者に提供します。

 

Techniques

3D材料解析

多くの場合、材料の開発にはマルチスケールの3D解析が必要です。DualBeam装置により、大量の連続スライスと、その後のナノメートルスケールでのSEMイメージングが可能となり、試料の高品質な3D再構成処理を行うことができます。

詳細はこちら ›

(S)TEM試料作製

DualBeam顕微鏡では、(S)TEM分析用の高品質な極薄膜試料の作製が可能です。高度な自動化機能により、ユーザーの経験レベルにかかわらず、あらゆる材料で熟練者と同等の結果を得ることができます。

詳細はこちら ›

APT試料作製

アトムプローブトモグラフィー(APT)では、原子分解能で材料の3D組成分析を行うことができます。集束イオンビーム(FIB)顕微鏡技術は、APT解析用の方位と解析領域をコントロールできる高品質な試料作製に不可欠です。

詳細はこちら ›

断面加工

断面加工により、表面下の情報が明らかになり、さらなる知見が得られます。DualBeam装置は、高品質の断面加工を実現する、優れた集束イオンビームカラムを備えています。自動化機能により、無人でのハイスループットな試料処理が可能になります。

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In situ試験

加熱、冷却、液中での再結晶化、グレイン成長、相変態などの動的プロセスの基本原理を理解するには、電子顕微鏡を用いて、微細構造変化を直接かつリアルタイムで観察する必要があります。

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マルチスケール分析

新しい材料の場合、その構造全体を把握しながら、高い分解能で分析する必要があります。マルチスケール分析では、X線マイクロCT、DualBeam、レーザーPFIB、SEM、TEMなどのさまざまなイメージング技術や方法の相関が可能です。

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3D材料解析

多くの場合、材料の開発にはマルチスケールの3D解析が必要です。DualBeam装置により、大量の連続スライスと、その後のナノメートルスケールでのSEMイメージングが可能となり、試料の高品質な3D再構成処理を行うことができます。

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(S)TEM試料作製

DualBeam顕微鏡では、(S)TEM分析用の高品質な極薄膜試料の作製が可能です。高度な自動化機能により、ユーザーの経験レベルにかかわらず、あらゆる材料で熟練者と同等の結果を得ることができます。

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APT試料作製

アトムプローブトモグラフィー(APT)では、原子分解能で材料の3D組成分析を行うことができます。集束イオンビーム(FIB)顕微鏡技術は、APT解析用の方位と解析領域をコントロールできる高品質な試料作製に不可欠です。

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断面加工

断面加工により、表面下の情報が明らかになり、さらなる知見が得られます。DualBeam装置は、高品質の断面加工を実現する、優れた集束イオンビームカラムを備えています。自動化機能により、無人でのハイスループットな試料処理が可能になります。

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In situ試験

加熱、冷却、液中での再結晶化、グレイン成長、相変態などの動的プロセスの基本原理を理解するには、電子顕微鏡を用いて、微細構造変化を直接かつリアルタイムで観察する必要があります。

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マルチスケール分析

新しい材料の場合、その構造全体を把握しながら、高い分解能で分析する必要があります。マルチスケール分析では、X線マイクロCT、DualBeam、レーザーPFIB、SEM、TEMなどのさまざまなイメージング技術や方法の相関が可能です。

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