イオンクロマトグラフィーによるヒ素分析

有毒型および無毒型ヒ素を識別

ヒ素(As)は地殻に含まれる天然元素です。ヒ素が酸素、塩素、硫黄と結合すると、無機ヒ素化合物となり、非常に強い毒性を持つようになります。動植物内では、ヒ素が炭素や水素と結合して有機ヒ素化合物ができますが、これは毒性がないとみなされています。飲料水またはその他の消耗品中のヒ素を測定する場合、この元素の 2 つの型の識別が重要です。


ヒ素の分析

イオンクロマトグラフィー(IC)をサプレッサー付電気伝導度検出器および誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)と組み合わせると、果汁やワイン中のヒ素検出と定量で優れた性能を発揮します。この組み合わせにより、ヒ素の有毒な無機型(As (III) および As (V))と無毒の有機型(アルセノベタインなど)を測定して、総ヒ素のみの場合よりも正確に製品の安全性を評価できます。


規制情報

  • EPA および FDA:飲料水のヒ素最大汚染濃度は 10 ng/g と規定されています。果汁中のヒ素上限は現行法に規定されていません。
  • WHO: ヒ素は、WHO が公衆衛生上大きな懸念があるとみなす 10 種の化学物質の 1 つです。飲料水中の推奨限度は、現在 10 μg/L とされています。ただし、測定が難しく、飲料水からヒ素を除去することも現実的に難しいため、参考値として暫定的に指定されています。

アプリケーションノート例

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Style Sheet for Komodo Tabs