イオンクロマトグラフィーによる有機酸の分析

サプレッサー付電気伝導度検出器と組み合わせた IC が最適のメソッド

有機酸は、酸性の特性を有する有機化合物です。水に完全に溶けないため、弱酸性となります。有機酸は、無機酸とごくわずかしか反応しないため、腐食処理/防止に幅広い業界で利用されています。果汁やワイン製造では、風味、色、香りを引き立てるため、さらに品質の安定性と微生物管理のために有機酸を使用しています。


有機酸分析

多くの有機酸では、十分な感度の検出法はありません。また、有機酸サンプル中に通常存在するその他の化合物は UV 吸収率が高く、対象の分析種検出を干渉することがあります。ほとんどのカルボン酸は十分にイオン化するため、抑制導電率検出を組み合わせたイオンクロマトグラフィーが最適の技術で、多様な有機酸を無機陰イオンから分離して、高感度で検出し、糖の干渉を抑えます。


代表的な有機酸一覧

  • 酢酸
  • 安息香酸
  • 酪酸
  • カプロン酸
  • カルボン酸
  • クエン酸
  • ギ酸
  • 乳酸
  • リンゴ酸
  • シュウ酸
  • プロピオン酸
  • 酒石酸
  • 吉草酸

規制情報

一部の有機酸は、他に比べてより厳しく規制されています。以下の各規制当局の規制例を参照してください。

  • WHO:1 日に体重 1 kg 当たり 5 mg の安息香酸摂取を暫定的な許容量として提案しています。
  • カナダ保健省:果汁、ジャム、パック詰め魚および肉製品の安息香酸の最大濃度を 1,000 ppm に規定しています。
  • FDA:最大酢酸レベルは、焼き菓子やパン類 0.25%、チーズ 0.8%、調味料および香辛料 9.0%、油脂 0.5%、グレイビーおよびソース 3.0%、食肉製品 0.6%、その他の食品カテゴリーでは 0.15% に規定されています。

アプリケーションノート例

Style Sheet for Global Design System
Style Sheet for Komodo Tabs