イオンクロマトグラフィーによる遷移金属分析

食品、水、薬剤中の遷移金属検査

38 種類の遷移金属には、複数の電子殻に価電子が存在し、他の成分と結合しているという際立った特徴があります。遷移金属は、共通の酸化状態を複数示すこともあります。不適切に使用または廃棄すると、土壌や水を汚染するおそれがあります。複数の研究より、特定の遷移金属が様々な疾患の原因であることが示唆されています。

遷移金属の検出に適用されてきた従来のメソッドでは感度が十分ではなく、溶質気化による干渉が生じます。イオンクロマトグラフィーは、溶離液を変更するだけで分離能を最適化/変更することができるため、遷移金属の分離に最適です。


規制情報

様々な規制当局が、食品、水、医薬品中の遷移金属成分定量にガイドラインを設定しています。一部の例を以下に示しました。

  • EPA:1991 年に、消化管への有害な影響を防ぐため、飲料水中の銅に 1.3 mg/L の MCLG が設定されました。公共水道の飲料水では、カドミウム量が 5 ppb を超えてはなりません。
  • FDA:食品および薬剤中の金属許容量に上限が設定されています。たとえば、食品着色料中のカドミウム上限は 15 ppm です。
  • WHO:暫定的な飲料水ガイドラインとして、銅に 2 mg/L の上限が規定されているほか、その他のガイドラインも設定されています。
  • USP:薬剤中の遷移金属などの元素不純物に mg/g レベルの上限を設定しています。たとえば、カドミウム 0.25 mg/g、パラジウム 1.0 mg/g、ニッケル 6.0 mg/g、銅 13 mg/g の上限が設定されています。

アプリケーションノート例

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