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金属シアン化物錯体は、負に荷電したイオン錯体で、1 個以上のシアン化物イオンが一重項遷移金属陽イオンに結合して構成されます。金属シアン化物は解離して、有毒物質であるシアン化水素を水中に放出することがあるため、環境懸念があります。また、シアン化合物は、タケノコやアーモンドなどの食品中に天然で含まれるほか、微生物により自然に生成されます。シアン化合物は、メッキや採鉱などの業界で利用されており、石炭やプラスチックの燃焼により空気中に放出されます。
シアン化合物の検出と定量には、従来比色分析法と分光光度法が使われてきました。しかし、これらのメソッドでは蒸留が必要で、干渉が多いこともあります。イオンクロマトグラフィー法をシアン化合物に適用すると、各金属シアン化物錯体で成分別にクロマトグラフィーピークを分析できるため、高い精度で錯体中成分の有毒性を低いものから高いものに区分できます。
米国連邦政府は、飲料水中のシアン化合物を規制対象の無機汚染物質に分類しています。以下の規制当局は、シアン化合物に関するガイドラインを設定しています。
アプリケーションノート | 分析種/サンプル | MDL | IC カラム |
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パルスアンペロメトリック検出(PAD)を組み合わせたイオンクロマトグラフィーによる飲料水中のシアン化合物の直接測定(英語)(AN 173) | シアン化合物 | 1 mg/L | Dionex IonPac AS15 カラム |
パルスアンペロメトリック検出を組み合わせたイオン交換クロマトグラフィー(ICE-PAD)を使った地方自治体の廃水および飲料水中の総シアン化合物量の測定(英語)(AN 227) | シアン化合物 | 0.27 mg/L | Dionex IonPac ICE-AS1 カラム |
UV 吸収検出と組み合わせたイオンクロマトグラフィーによる金属シアン化物の直接測定(英語)(AU 147) | 金属シアン化物 | 0.06 ~ 1.48 mg/L | Dionex IonPac AS11 カラム |
オンラインサンプル事前濃縮と UV 吸収検出を組み合わせたイオンクロマトグラフィーによる金属シアン化物錯体の測定(英語)(AU 161) | 金属シアン化物 | 0.17 ~ 4.11 mg/L | Dionex IonPac AS11 カラム |
UV 吸収検出を組み合わせた陰イオン交換クロマトグラフィーによる固形廃棄物中の金属シアン化物錯体の測定(英語)(AU 149) | 金属シアン化物 | 0.2 ~ 1 mg/L | Dionex IonPac AS11 カラム |