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KingFisherシステムは、核酸、タンパク質およびペプチド、細胞、エキソソームの幅広いアプリケーションに対応できます。
分析物質を抽出する際、異なるサンプルタイプやアプリケーションには異なる化学的特性が必要です。たとえば、血液、唾液、および口腔サンプルは長鎖DNA断片の濃縮されたサンプルであり、一方、セルフリーDNAのサンプルは短鎖断片の高容量・低濃度のサンプルです。これらのソースからDNAを適切に抽出するには、異なるビーズや異なる結合、およびバッファーの化学的性質が必要です。
このセクションで、KingFisherシステム用に最適化されたキット、試薬、およびプロトコルをご覧ください。これらを使用して、各抽出ターゲットおよびサンプルタイプに対して純度と収量を最大化きます。以下の表は、各分析物質およびアプリケーションのタイプに推奨される方法の概要です。
分離・抽出の対象 | 推奨試薬・キット |
DNAおよび/またはRNA | |
DNAおよび/またはRNA(MagMAXキットでカバーされない対象) | |
タンパク質 | |
ペプチドマッピング用タンパク質 | |
細胞およびエキソソーム | |
SARS-CoV-2 | Applied Biosystems MagMAX Kits(ウイルスRNA) |
当社のキット、試薬、およびプロトコル選択ガイドを使用して、アプリケーションに適したMagMAX、Dynabeads、SMART Digestキットを探すか、このセクションの後半で抽出ターゲットごとにご確認ください。また、任意のキットの製品ページにリンクして、KingFisher機器で実行するためのプロトコルを表示したりダウンロードできます。
当社の選択ツールを使用して、自動サンプル調製に適した磁気ビーズベースのキットをお求めください。MagMAX、Dynabeads、およびSMART Digestキットは、幅広いサンプルタイプから核酸、タンパク質、細胞、エキソソーム、およびウイルスを精製でき、また自動Kingfisher精製システム用に最適化されています。
KingFisher BindItまたはBindIxソフトウェアは、すべてのKingFisher機器に無料で付属しており、アプリケーションに適したプロトコルを作成、ダウンロード、実行、変更、および保存できます。このソフトウェアでは、プロトコルのあらゆるパート—結合、洗浄、および溶出—のステップ、パラメーター、プレート、および試薬を定義し編集できます。
キット、試薬、およびプロトコル選択ガイドに記載されているMagMAXまたはDynabeadsのキットまたは試薬については、View Protocols(プロトコルの表示)をクリックすると、KingFisher機器用の自動化プロトコルを確認できます。そして、これらのステップにしたがって、必要なプロトコルをダウンロードおよびインストールしてください。
KingFisher BindIxソフトウェア(KingFisher Apexシステム用)
方法 | 操作 |
ダウンロードしたパッケージをダブルクリックして、インストールプロセスを開始する | |
Get(取得)をクリックし、次にInstall(インストール)をクリックする | |
メーカーのUSBドライブ | .msixバンドルファイルをダブルクリックし、Install(インストール)をクリックする |
システム要件:Windows10バージョン1809(17763.0)以上
2.使用しているキットに対応するプロトコルをプロトコルライブラリで検索します。
KingFisher BindItソフトウェア(KingFisher FlexおよびDuo Primeシステム用)
KingFisherシステムは、ラボがRNAの抽出スループットを加速させ、正確なSARS-CoV-2検査結果を迅速に得るという大きな需要に対応できるよう、最前線でサポートしています。MagMAXウイルス/病原体キットをKingFisher機器で使用すると、高感度かつシンプルなメソッドでSARS-CoV-2検査用の核酸抽出を実施できます。プロトコルは最近合理化され、スループットがさらに向上しています。
MagMAXウイルス/病原体キットは高い核酸回収率を実現するように設計されており、低力価サンプルに適合します。低~高容量のインプット範囲に対して、わずか2つのプロトコルで対応します。キャリアは不要であるため、ダウンストリームのNGSへの干渉が少なく、必要なステップも少なくて済みます。
MagMAX Viral/Pathogen Nucleic Acid Isolation Kit IおよびII(MVP IおよびII)は研究ラボでの使用が推奨されます。両キットは新しく開発され合理化されたプロトコルで検証済みで、半量の抽出試薬でサンプルインプット量200 µL(標準は400 µL)を処理できます。
この2つのMagMAXキットは機能的に同一で、RNAをビーズに移動させる化学的性質や全体的なワークフローも同じです。キットには次の2つの違いがあります:(a)SARS-CoV-2検査の異例な需要によるビーズコンポーネントの原材料の変更、および(b)MVP IIキットはバルク調製フォーマットでのみ提供。
SARS-CoV-2検査および単離へのKingFisherシステムおよびMagMAXまたはDynabeadsキットの使用に関するアプリケーションノートおよびサポート資料は、リソースタブをご参照ください。
これらのキットの性能データ、アプリケーションノート、および詳細なプロトコル情報は、上記の「詳細を見る」またはカタログ番号リンクをご参照ください。
KingFisher機器を使用したMagMAX Viral/Pathogen Nucleic Acid Isolation Kitのワークフロービデオは、上記のカタログ番号のいずれかでご覧になれます。
KingFisher機器で使用するプラスチック製品およびプレートセットアップ製品の詳細は、アクセサリタブをご参照ください。
さまざまなサンプルタイプからゲノムDNA(gDNA)を分離するには、従来複数の精製キットが必要でした。MagMAX DNA Multi-Sample Ultra 2.0 KitまたはKingFisher Flex Ready DNA Ultra 2.0 Prefilled plates、およびKingFisher機器を使用すると、50 µL~2 mLの全血、唾液、バフィーコート、口腔スワブ、またはその他の生物学的サンプルからgDNAを分離できます。得られた精製gDNAは、qPCR、NGS、マイクロアレイ解析など多くのダウンストリームの分子生物学アプリケーションに最適です。
ダウンストリームの遺伝子解析に適した、採取が容易かつ非侵襲的で信頼性の高いgDNAソースは唾液です。ゲノミクスをリードする企業がKingFisher機器で使用するように開発されたMagMAX gDNA Saliva Kitは、唾液gDNAの分離用に特別に最適化されています。
低および高容量のインプットから高純度のgDNAを回収には、MagMAX DNA Multi-Sample Ultra 2.0 Kitをご使用ください。このキットは、プロテイナーゼK(PK)およびP-エンハンサーでサンプルを処理した後、革新的な溶解/結合溶液で細胞の溶解、タンパク質の変性、および高結合能磁気ビーズへのgDNAの捕捉を同時に行うことにより、最大限の収量を実現します。このキットは柔軟性を考慮して設計されているため、サンプルやバッファーの容量標準化ステップをスキップして、トラブルのない処理を実現します。たとえば、50 µLと400 µLのサンプルを同じプレートで同時に処理できます。
MagMAX DNA Multi-Sample Ultra 2.0 Kitの試薬はバルクでも提供されており、50~200 µLサンプルを2,000個、または200~400 µLのサンプルを1,000個処理できます。
KingFisher Ready DNA Ultra 2.0 Prefilled PlatesはMagMAX DNA Multi-Sample Ultra 2.0 Kitと同じ試薬を含み、同じ高品質の結果を提供しますが、プレートにはすでに試薬が充填されているため便利です。そのため、溶解液、洗浄溶液、および磁気ビーズを分注する必要がありません。プロトコルはシンプルです:フォイルを剥がし、サンプルとエンハンサー/プロテアーゼK溶液を加えて機器に挿入するだけです。
唾液サンプルから高純度のgDNAを回収するには、MagMAX gDNA Saliva KitをKingFisher機器とともにご使用ください。このキットは革新的な溶解/結合溶液でサンプルを処理し、細胞の溶解、タンパク質の変性、および高結合能磁気ビーズへのgDNAの捕捉を同時に行います。このキットは柔軟性を考慮して設計されているため、サンプルやバッファーの容量標準化ステップをスキップして、トラブルのない処理を実現します。たとえば、50 µLと400 µLのサンプルを同じプレートで同時に処理できます。このワークフローは、Genotek社のOragene™、IsoHelix社のGeneFiX™、 Biomatrica社のSalivaGard™などの唾液採取デバイスに適合します。
これらのMagMAXキットの性能データとプロトコルに関する情報は、上記の「詳細を見る」リンクをご参照ください。
KingFisher機器で使用するプラスチック製品およびプレートセットアップ製品の詳細は、アクセサリタブをご参照ください。
血漿、血清、または尿からのセルフリーDNA(cfDNA)または全核酸(cfTNA)の「リキッドバイオプシー」は、がんなどの疾患状態に関連するターゲットを検出しモニターする代表的な非侵襲的アプローチです。MagMAXセルフリー核酸キットをKingFisher機器で使用すると、リキッドバイオプシー研究に最適です。このキットは、ゲノムDNA(gDNA)ではなくセルフリーDNA(cfDNA)および全核酸(cfTNA)の濃縮用に特別に最適化されているため、回収率を向上させ、開始量を低減します。
リキッドバイオプシーではほとんどの場合、正常細胞とがん細胞に由来するセルフリーDNA(cfDNA)が使用されます。腫瘍のみを提供する血流中のDNAは、一般的に循環腫瘍DNA (circulating tumor DNA;ctDNA)として参照され、これには他の方法では取得が困難な腫瘍に関する情報が詰まっています。これらのキットでは、磁気ビーズと最適化された化学的性質が組み合わされており、より効率的な核酸分離を実現します。これにより、断片化cfDNAが特異的に回収され、より大きなDNA分子は後に残ります。全核酸のcfDNA分画濃縮におけるこのような側面により、短いctDNAが濃縮され、qPCR、デジタルPCR(dPCR)、または次世代シーケンシング(NGS)を使用したダウンストリーム分析にすぐに使用できます。
cfDNAの重要性は確立されつつありますが、すべてが語られているわけではありません。cfRNAシーケンスは、microRNAおよび遺伝子融合の形で重要なバイオマーカーとして機能します。Total Nucleic Acid KitにはcfDNAと合わせてcfRNAが含まれているため、研究者は研究を拡大させ、人の健康を増進させることができます。
抽出および精製から分析までのリキッドバイオプシーワークフローを最適化するには、MagMAX Cell-Free DNA Isolation KitをKingFisher機器、Oncomineアッセイ、およびその他のダウンストリームアプリケーションとともにご使用ください。
リキッドバイオプシーのワークフローを拡張して、同一サンプルからセルフリーDNAとRNA(cfRNA)の両方を含めるには、MagMAX Cell-Free Total Nucleic Acid Isolation Kitをご使用ください。
これらのMagMAXキットの性能データ、アプリケーションノート、および詳細なプロトコルに関する情報は、上記の「詳細はこちら」リンクをご参照ください。
KingFisher機器を使用したMagMAX Cell-Free DNA Isolation Kitのワークフロービデオを見るには、上記のカタログ番号リンクをご参照ください。
KingFisher機器で使用するプラスチック製品およびプレートセットアップ製品の詳細は、アクセサリタブをご参照ください。
臨床がん研究サンプルは、病理組織学分析および組織のアーカイブ用に、通常ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)されます。この方法は組織を保持し、長期保存を可能にしますが、核酸の大がかりな化学的架橋は、次世代シーケンシング(NGS)などのアプリケーションのダウンストリーム処理を困難にする可能性があります。
MagMAX FFPE DNA/RNA Ultra KitとKingFisher機器を使用すると、FFPEおよび固定サンプルからDNA、RNA、microRNA、またはDNAとRNAの両方を連続的に分離できます。抽出されたゲノムDNA(gDNA)は高品質で、新鮮凍結血液と同等の収量を提供します。このキットはIon Torrent™ Oncomine™アッセイとの併用や、PCRやNGSにも最適で、FFPE組織が25年以上前のものでも対応します。
MagMAX FFPE DNA/RNA Ultra Kitを使用すると、FFPEサンプルから迅速かつ確実に核酸を分離できます。同じサンプルからDNAとRNAを1つのワークフローで連続的に抽出でき、貴重なサンプルからより豊富なデータを引き出せます。たとえば、ホットスポット変異、CNV、遺伝子融合、挿入欠失などの重要なバイオマーカーを調査できます。
このキットは、固形がん生検、針生検、および穿刺吸引など、複数の研究サンプルタイプに対して検証されています。また、キシレンに代わる脱パラフィン処理剤であるCitriSolv™洗浄剤にも適合しており、毒性が低く、化学的ドラフトなしで使用できます。
脱パラフィン処理を高速化するには、FFPE DNA/RNA Ultra KitをApplied Biosystems™ AutoLys™システムと組み合わせてご使用ください。AutoLysチューブおよびアクセサリは、ピペット操作スッテプを減らすよう、事前処理済みチューブとラックシステムで構成されており、有害な化学物質の使用を排除し、組織サンプルの損失を最小限に抑えます。
このMagMAXキットの性能データ、アプリケーションノート、および詳細なプロトコルに関する情報は、上記の詳細はこちらリンクをご参照ください。
KingFisher機器で使用するプラスチック製品およびプレートセットアップ製品の詳細は、アクセサリタブをご参照ください。
遺伝子発現研究において、さまざまなサンプルタイプから異なるタイプのRNAを分離するには従来、複数の精製キットが必要でした。MagMAX mirVana Total RNA Isolation Kitは、血漿/血清、全血、固形組織、培養細胞、尿などのほとんどの生物学的サンプルから低分子RNAやmicroRNA(miRNA)を含むトータルRNAを抽出するように最適化されています。抽出はフェノールフリーで非有機的です。
MagMAX mirVana Total RNA Isolation Kitを使用して、microRNA(miRNA)などの低分子RNAからノンコーディングRNA、メッセンジャーRNA、リボソームRNAまで、細胞内に存在する全範囲のRNAタイプを含む真のトータルRNAを低または高スループットで分離できます。このキットは、わずか20 µLのヌクレアーゼフリー水中の高濃度RNAを溶出し、その化学的性質は長期にわたりRNAを安定させ、維持します。
抽出されたRNAは、miRNAシーケンシングやqRT-PCRなどのさまざまなダウンストリーム遺伝子発現アプリケーションに適しています。ワークフローは、TaqMan™ Advanced miRNA cDNA Synthesis Kit、およびその他のTaqMan Advanced miRNA Assaysで機能することが検証されています。
このMagMAXキットの性能データについては、上記の詳細を見るリンクをご参照ください。
このMagMAXキットのプロトコル情報とアプリケーションノート、またはこのキットのワークフロービデオ(手動分離のみ)を見るには、上記のカタログ番号リンクをご参照ください。
KingFisher機器で使用するプラスチック製品およびプレートセットアップ製品の詳細は、アクセサリタブをご参照ください。
トランスクリプトミクスの研究にはメッセンジャーRNA(mRNA)が必要で、そのmRNAはさまざまなサンプルに由来します。Dynabeads mRNA分離ビーズは、ほとんどのmRNAの3'末端にあるpolyA残基と、Dynabeadsの表面に共有結合したオリゴ(dT)25残基との塩基対を利用することで、さまざまな粗サンプルからmRNA分子を特異的に捕捉します。KingFisher機器の自動プロトコルはわずか15分で完了し、分離されたmRNAはすべてのダウンストリームアプリケーションでの使用に適しています。
Dynabeads mRNA Purification Kitを使用する場合のインプットはトータルRNAで、MagMAX mirVana Total RNA Isolation KitなどからトータルRNAをすでに分離している場合に最適です。
しかし実際には、mRNAは細胞のトータルRNA量の1~5%にすぎません。mRNAトランスクリプトームのみが必要な場合は、トータルRNAを分離する必要はありません。Dynabeads mRNA DIRECT™精製キットおよび技術は、さまざまな粗サンプルからmRNA分子のみをターゲットにし、それらを直接溶液から引き出します。リボソームRNA、DNA、タンパク質、および小RNA分子(トランスファーRNA、マイクロRNA、核内低分子RNAなど)はビーズに結合せず、切り捨てられます。
3つのすべてのキットで、ビーズ上で直接相補的DNA(cDNA)を合成し、再利用可能な固相cDNAライブラリを作成できます。また、ビーズに結合したcDNAで直接qRT-PCRを実行することもできるため、1つの分離細胞レベルまで全トランスクリプトームの高感度な定量分析が可能です。すでにトータルRNAを精製している場合は、Dynabeads mRNA Purification Kitを使用してmRNAを分離できます。
Dynabeads mRNA DIRECT Purification Kitを使用して、脊椎動物、無脊椎動物、植物、真菌、または細菌由来のほぼすべての生物学的サンプルの粗溶解物からmRNAを直接分離できます。高感度技術により、開始サンプルが1つの細胞でもcDNA合成やcDNAライブラリ構築が可能です。
Dynabeads mRNA DIRECT Micro Purification Kitは、mRNA DIRECT Purification Kitと同じアプリケーションに対応しますが、10,000個の細胞や5 mg以下の組織など、マイクロサイズのサンプル用に最適化されています。
これらのDynabeadsキットのプロトコルは、上記のカタログ番号リンクをご参照ください。
KingFisher機器で使用するプラスチック製品およびプレートセットアップ製品の詳細は、アクセサリタブをご参照ください。
ヒトの生体液中のウイルスの検出は、感染症の研究および管理に不可欠です。ウイルス量検査は抗ウイルス療法の効果を評価するだけでなく、疾患の進行をモニターし、早期段階で感染の存在を明らかにするためにも使用されます。MagMAXウイルス/病原体キットをKingFisher機器で使用すると、ウイルスやその他の病原体を含有するサンプルから核酸を高感度かつシンプルな方法で抽出できます。
注記:MagMAX Viral/PathogenキットのSARS-CoV-2検査への使用に関する特別情報は、上記のSARS-CoV-2検査を参照してください。
MagMAXウイルス/病原体キットは高い核酸回収率を実現するように設計されており、低力価サンプルに適合します。低~高容量のインプット範囲に対して、わずか2つのプロトコルで対応します。キャリアは不要であるため、ダウンストリームのNGSへの干渉が少なく、必要なステップも少なくて済みます。
MagMAX Viral/Pathogen Nucleic Acid Isolation Kitは、ウイルスやグラム陰性細菌を含有するサンプルからRNAおよびDNA を抽出するための高感度でシンプルな方法を提供します。これは、複数のサンプルタイプに添加したわずか50コピーのインプット量を検出できたことにより実証されています。
MagMAX Viral/Pathogen Ultra Nucleic Acid Isolation Kit(A42356)には、標準的なViral/Pathogen Nucleic Acid Isolation Kitsと同じ試薬の他、グラム陽性細菌、酵母、および真菌などの困難な病原体を溶解して核酸を回収するのに必要な酵素ミックスも追加で含まれています。検出が困難な気道微生物を含む未知の病原体を、広範囲に検出および同定するのに使用できます。ウイルスRNAの分離にはこの追加の酵素は必要ないため、このキットはSARS-CoV-2検査には推奨されません。
注記:SARS-CoV-2 RNAを分離する必要がある場合は、MagMAX Viral/Pathogen II (MVPII) Nucleic Acid Isolation Kit(カタログ番号A48383R)をご注文になり、MagMAX Viral/Pathogen Ultra Nucleic Acid Isolation Kit(カタログ番号A42356)ではないことをご確認ください。Ultraバージョンには、グラム陽性細菌および真菌の溶解に必要な追加の酵素ミックスが含まれており、これはSARS-CoV-2 RNAの分離には不要です。
これらのMagMAXキットの性能データ、アプリケーションノート、および詳細なプロトコルに関する情報は、上記の「詳細を見る」または カタログ番号リンクをご参照ください。
KingFisherシステムを使用したMagMAX Viral/Pathogen Nucleic Acid Isolation Kitのワークフロービデオは、上記のカタログ番号のいずれかでご覧になれます。
KingFisherシステムで使用するプラスチック製品およびプレートセットアップ製品の詳細は、アクセサリタブをご参照ください。
ヒトマイクロバイオームは、疾患の診断および治療における重要な要素として出現してきましたが、それを構成する微生物を同定し定量することは大きな課題となっています。メタゲノミクスシーケンシング技術は、環境サンプル中のすべての遺伝子の包括的なプロファイルを提供する可能性はありますが、高純度で高品質のDNAおよびRNAの適切なサンプルが必要です。MagMAX Microbiome Ultra Nucleic Acid Isolation Kitおよび KingFisher機器は、効率的で自動化されたワークフローでこのようなサンプルを提供できます。
ヒトマイクロバイオームは複雑かつ多面的で、それぞれの体内の生息環境は異なる優勢的な特徴的分類群を持ちます。腸には人体に関連する微生物が大量に含まれ、もっとも徹底的に研究された生態系の1つです。糞便サンプルは入手しやすく大量のバイオマスを含むため、これらの分析に一般的に使用されます。唾液や尿などの体液の研究は比較的少ないですが、それぞれは固有の細菌コミュニティを有しますす。
糞便、尿、唾液、およびその他のサンプルからの全核酸の分離には、MagMAX Microbiome Ultra Nucleic Acid Isolation Kitを使用できます。このキットは、メタゲノミクス研究やその他のダウンストリームアプリケーションに最適な、高収量、高純度、高品質、および阻害物質フリーのDNAおよびRNAを抽出できます。酵素ベースの消化では、他の処理ステップを行うことなく、幅広い微生物から核酸を回収できます。
このキットは、ウイルスおよび細菌の両方の核酸を分離でき、哺乳類、爬虫類、魚類、およ鳥類の糞便サンプル、ウイルス移送培地(VTM)、皮膚、ミルクサンプル、および酵母や細菌の培養で試験されています。独自のマイクロバイオーム検査を開発し、全核酸を分離するための低スループットおよび/または高スループットのソリューションを必要としている研究ラボに推奨されます。
このMagMAXキットの性能データおよびアプリケーションノートは、上記の詳細はこちらリンクをご参照ください。
このMagMAXキットのプロトコル情報は、上記のカタログ番号リンクのいずれかでご覧になれます。
KingFisherシステムで使用するプラスチック製品およびプレートセットアップ製品の詳細は、アクセサリタブをご参照ください
植物からDNAおよびRNAを抽出する場合、植物組織に豊富に含まれる炭水化物、フェノール成分、およびその他の化合物を扱う際に特有の課題が発生します。KingFisher機器で自動化されるMagMAX™ Plant DNA Isolation Kitは、さまざまな植物種や組織タイプから核酸を分離できます。
植物細胞壁の分解は非常に困難な場合があり、溶解物はタンニン、フェノール、および複合多糖などの化合物を大量にを含んでいます、これらの化合物は核酸の質に影響を及ぼし、ダウンストリームの反応を阻害する可能性があります。こうした課題にもかかわらず、これらのMagMAXキットは次のようなさまざまなな植物サンプル(シロイヌナズナ、ピーマンの葉、 キャノーラ/菜種の葉、トウモロコシの葉、ネギ、レモンの葉、オート麦の葉、オレンジ、松葉、ホウレンソウの葉、トマトの葉、および小麦草の葉など)からDNAまたはRNAを効果的に分離できます。
MagMAX Plant DNAおよびRNA KitsをKingFisher機器とともに使用すると、植物真菌を含むさまざまな植物種や組織タイプからDNAおよびRNAを自動精製できます。精製されたDNAまたはRNAには、タンパク質、ヌクレアーゼ、その他の汚染物質、阻害物質、および核酸が含まれていないため、PCR、qPCR、およびNGSなどの幅広いダウンストリームアプリケーションに使用できます。このキットは、10~100 mgの植物サンプルからDNAおよびRNAを分離できるように最適化されています。
これらのMagMAXキットの性能データおよびプロトコルは、上記のカタログ番号リンクをご参照ください。
KingFisher機器で使用するプラスチック製品およびプレートセットアップ製品の詳細は、アクセサリタブをご参照ください
免疫沈降(IP)または共免疫沈降(co-IP)は、莫大な数の異種タンパク質を含有するサンプルから特定のタンパク質、またはタンパク質複合体を分離して濃縮するのに利用できます。Dynabeads磁気ビーズは収量と再現性を最大化し、非特異的結合を最小限にするため、磁気ビーズベースのIPの代表的な製品となっています。KingFisher機器用の自動化プロトコルが利用可能になったため、最小限のハンズオン時間で、わずか40分でタンパク質の検出と分析の準備が完了します。
これらのDynabeadsキットおよび製品を使用した、直接および間接IP用の自動化プロトコルをご利用になれます。
製品 |
Dynabeads容量 |
検査数 |
カタログ番号 |
Dynabeads Protein A |
1 mL |
20 |
|
5 mL |
100 |
||
50 mL |
1,000 |
||
Dynabeads Protein A Immunoprecipitation Kit |
2 mL |
40 |
|
Dynabeads Protein G |
1 mL |
20 |
|
5 mL |
100 |
||
50 mL |
1,000 |
||
Dynabeads Protein G Immunoprecipitation Kit |
2 mL |
40 |
|
Dynabeads M-280 Sheep Anti-Mouse IgG |
2 mL |
40 |
|
10 mL |
200 |
||
Dynabeads M-280 Sheep Anti-Rabbit IgG |
2 mL |
40 |
|
10 mL |
200 |
||
Dynabeads M-280 Streptavidin |
2 mL |
40 |
|
10 mL |
200 |
||
100 mL |
2,000 |
IPプロセスには2つの方法があります。ターゲットのタンパク質が豊富な場合は、直接法を使用できます。この方法では、まず一次抗体(Ab)をDynabeads磁気ビーズとインキュベーションし、その後洗浄して未結合の抗体を除去します。その後、Ab結合ビーズをサンプルとともにインキュベーションして捕捉し、続いて洗浄と溶出を行います。
ターゲットのタンパク質が豊富でない場合は、間接法を使用します。この方法では、まず一次抗体を細胞溶解物とインキュベーションして、Ab抗原複合体を形成します。その後、Dynabeadsビーズをサンプルに添加して複合体を捕捉し、続いて洗浄と溶出を行います。
IPは手動で実行できますが、洗浄ステップ数とハンズオン時間はサンプル数に比例して増加します。KingFisherシステムでプロセスを自動化することにより、ピペッティングやその他の手動操作により生じる一貫性の欠如を排除できます。自動化プロトコルは手動プロトコルを再現するため、同等に高い標的タンパク質収量と、同様に低い非特異的結合および高い再現性を得られます。サンプル数が10個でも、または96個でも、IPプロトコルは40分未満で完了します。試薬をプレートにロードし、Start(スタート)ボタンを押すだけで、ダウンストリーム分析の準備ができたころにはIPが完了しています。使用するAbや、標的タンパク質の存在量および/または特異性によっては、インキュベーション時間などの最適化が必要になる場合があります。
キットの選択は、分離が必要なターゲットのタンパク質によります。タンパク質に対する一次抗体をお持ちの場合は、Dynabeads Protein AまたはG、またはそれらに関連するキットの使用が推奨されます。二次抗体をお持ちの場合は、Dynabeads M-280 IgG製品のいずれかをご使用ください。ビオチン化抗体またはリガンドをお持ちの場合は、Dynabeads M-280 Streptavidinをご使用ください。
これらのDynabeads製品の性能データ、アプリケーションノート、およびプロトコルに関する情報は、上記のカタログ番号リンクをご参照ください。
KingFisher機器で使用するプラスチック製品およびプレートセットアップ製品の詳細は、アクセサリタブをご参照ください
ペプチドマッピングは、バイオ療法タンパク質の特性評価における重要なワークフローであり、タンパク質の一次アミノ酸構造の解明に不可欠です。ペプチドマップを作成するためには、まず化学反応または酵素反応を介して、治療用タンパク質をその構成ペプチドに消化する必要があります。しかし、消化とマッピングに現在採用されている手法には、時間のかかる複数ステップの手動プロセスが伴い、これは再現性、感度、およびデータの信頼性レベルを低下させる傾向があります。
Thermo Scientific SMART Digest磁気キットをKingFisher機器と組み合わせると、24時間のプロセスを1時間以下に短縮でき、多くのハンズオン作業を自動化して、変動や手動エラーの原因を排除します。
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SMART Digestトリプシン、 キモトリプシン、およびプロテイナーゼ-Kキット(ペプチドマッピング) |
SMART Digest immunoAffinity (IA)ストレプトアビジンキット(ペプチド定量) |
カタログ番号 |
トリプシンキット:60109-101~60109-103 キモトリプシンキット:60109-104~60109-106 プロテイナーゼK キット:60109-107~60109-109 |
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詳細情報 |
Thermo Scientific SMART Digest KitsとKingFisher機器の組み合わせは、ペプチドマッピングや定量アプリケーション用にタンパク質を自動消化することにおける最新の進歩です。このキットにより、タンパク質消化は迅速かつシンプルになり、再現性が確保され、自動化が容易になります。
タンパク質消化キットは、最適化された熱安定性酵素を磁気ビーズ上に使用しているため、翻訳後修飾の可能性を最小限に抑えます。プロセスの自動化は手動操作を最小限に抑え、反応の最適なタイミングを確保し、高温への暴露を低減するため、結果の再現性が向上します。[1]
Immunoaffinity(IA)キットは、酵素消化とIA捕捉を1つのビーズ上に組み合わせており、高感度を実現します。この革新は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)および液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)の結果に高い信頼性を提供します。SMART Digestキットは、バイオマーカーおよびバイオ医薬品の特性評価および定量アプリケーションに特に役立ちます。
ペプチドマッピングアプリケーションには、タンパク質の配列特異的な切断に合わせて、最適化済み熱安定性トリプシン、キモトリプシン、またはプロテイナーゼKの酵素消化からお選びください。磁気ビーズ上の酵素は高温で活性化され、タンパク質変性条件下での消化を加速します。
ペプチド定量アプリケーションでは、SMART Digest IA Kitsは1つのウェルでトリプシン消化と免疫親和性捕捉を行います。免疫親和性部位(ストレプトアビジン、タンパク質A、またはタンパク質G)が、複雑な生物学的マトリックスから低レベルのタンパク質を精製することによって感度を向上させるために通常使用されます。
これらのSMART Digest製品の性能データおよびアプリケーションノートは、上記のカタログ番号リンクをご参照ください。
KingFisherシステムで使用するプラスチック製品およびプレートセットアップ製品の詳細は、アクセサリタブをご参照ください。
核酸およびタンパク質の分子レベルを超える場合、Dynabeads磁気ビーズ試薬は、KingFisherの装置と併用して、細胞分離およびエキソソームを自動化できます。たとえば、T細胞は、細胞毒性や遺伝子編集などのダウンストリームアプリケーションで使用するDynabeads試薬を使用して、単離、活性化、および増殖が可能です。エキソソームおよび循環腫瘍細胞(CTC)を単離し、リキッドバイオプシー用に分析できます。Dynabeads試薬を使用することで、ネイティブ特性が維持されている、純粋で生存可能な機能性細胞の高収率を確保できます。またKingFisherシステムの自動化により、実作業時間が短縮され、再現性が向上します。
細胞分離プロセスには3つの方法があります。ポジティブ細胞分離では、Dynabeads試薬がターゲット細胞に結合し、ビーズ/細胞複合体がKingFisher磁気チップに引き寄せられます。上清を取り除いた後には、純粋なターゲット細胞のみが残ります。
ネガティブ細胞単離では、Dynabeads Untouched™キットを使用して不要な細胞を除去すると、ビーズフリーで未処理のターゲット細胞がサンプル中に残ります。たとえば、Dynabeads Untouched Human T Cells Kitには、B細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、単球、血小板、樹状細胞、顆粒球、および赤血球を除去する抗体混合物が含まれており、後に使用するすべてのT細胞(かつT細胞のみ)を残します。他のDynabeads Untouchedキットは、CD4またはCD8 T細胞サブセット以外のすべてを除去できます。
複数の細胞タイプを分離したい場合は、細胞特異的除去Dynabeads試薬を使用して、不均一なサンプルから不要な細胞タイプすべてを99%超の効率で除去できます。除去済みの上清には、目的の細胞のみが残ります。
T細胞およびサブセットを分離した後は、多くの場合活性化と増殖が行われます。Dynabeads CD3/CD28技術は、抗原提示細胞(APC)を介してin vivoにおけるT細胞活性化を模倣し、マウスおよびヒトの両方のT細胞に対して、穏やかかつ効率的な生理的活性化と増殖を可能にします。
細胞培養からトータルエキソソームを分離および濃縮するには、Total Exosome Isolation試薬をご使用ください。その後、Dynabeads CD9、CD63、CD81、またはEpCam特異的試薬を使用して、特定の亜集団にさらに精製できます。または、Dynabeads Straptavidin試薬を好みのビオチニル化抗体と組み合わせて、表面抗原に基づいてあらゆる集団を精製できます。
ダウンストリームアプリケーションによって、エキソソームの捕捉に使用する磁気ビーズの数が異なります。フローサイトメトリーでは、ビーズあたりのエキソソームの密度を高くして強いシグナルを得るために、ビーズの数を少なくしてください。ウェスタンブロッティングでは、総表面積を最大化して強いシグナルを得るために、ビーズの数を多く使用します。これにより、上清にはほとんどエキソソームが残りません。
これらのDynabeads製品の性能データ、アプリケーションノート、およびプロトコルに関する情報は、上記の詳細はこちらリンクをご参照ください。
KingFisher機器で使用するプラスチック製品およびプレートセットアップ製品の詳細は、アクセサリタブをご参照ください。