ボリューム電子顕微鏡法のテクニックとツール

当社のボリュームEMソリューションでは、組織、細胞、オルガネラが、疾患やさまざまな試験メソッドに対してどのように反応するかを観察できます。当社のボリュームEM顕微鏡とソフトウェアは、光-電子相関顕微鏡法、複数のプラズマイオン源、大面積の自動連続FIB SEMミリング(スピンミルで最大1 mm)、室温および極低温オペレーションを統合したソリューションを提供します。当社の分析ソフトウェアソリューションは、ボリュームEMイメージから有益な結果を迅速に取得することを目的としており、画像処理のエキスパート以外でも扱える可視化と定量分析用の機能を備えた、単一のソフトウェアとして提供します。

 


シリアルブロックフェイスイメージング

細胞や生体組織の複雑な3次元構造を自然な状態のまま解明することは、生命システムや軟質材料における構造と機能の相互関係を知るために非常に重要です。シリアルブロックフェイスSEM(SBF-SEM)では、プラスチック包埋された生体組織ブロックのin situ連続スライスとイメージングをSEM真空チャンバー内で組み合わせることで、大容量組織の3次元再構築を自動化できます。

Thermo Scientific VolumeScope 2 SEM

VolumeScope 2 SEMで提供されるZ分解能に優れた最新のシリアルブロックフェイスイメージングソリューションは、マルチエネルギーデコンボリューション走査型電子顕微鏡法(MED-SEM)にin situ切片作製を組み合わせることで実現されています。自動化されたこれらの装置は操作性に優れており、利用者の専門知識レベルを問うことなく生産性を向上させ、大容量試料の解析における等方性分解能をもたらします。


アレイトモグラフィー

アレイトモグラフィーは汎用性の高い顕微鏡メソッドの1つで、細胞や組織についての3次元的な構造探索を可能にします。大容量組織のイメージングを組み合わせることで、非常に微細な構造や分子分布の詳細が再現されます。最大限の撮像フィールドが得られるアレイトモグラフィーは、組織学的な探査に最適です。

Thermo Scientific Apreo 2 SEM

Thermo Scientific Quattro ESEM

Thermo Scientific Verios 5 XHR SEM


プラズマ集束イオンビーム走査型電子顕微鏡法

プラズマ集束イオンビームSEMは、ミリングとイメージングのサイクルを自動化して反復することで、分解能が数10ナノメートル以下に達する3D可視化を実現します。

Thermo Scientific Helios Hydraプラズマ-FIB-SEM

Helios Hydra DualBeamは、高スループットな細胞FIB-SEMトモグラフィーに適した汎用的ツールであり、あらゆる一般的なサンプル包埋メディアおよび作製プロトコルに対応しています。2Dおよび3Dでのトップダウンおよびクロスセクション解析をする際の、部位特異的な大容量の材料除去では、4つのイオン種(Xe、O、Ar、N)をそれぞれ独立して使用することが可能です。


TEMトモグラフィー

3D電子トモグラフィーでは、エンベロープウイルスや脂質ナノ粒子などの多形サンプルに関する構造情報を得ることができます。試料の傾斜角を一定の値で変動させながら、一連のトモグラフィー画像を取得します。個々の投影画像は、逆投影として知られる手法により計算処理され、3D断層撮影ボリュームが構築されます。

Thermo Scientific Talos L120C G2(S)TEM

Thermo Scientific Talos L120C G2(S)TEMは、樹脂包埋された細胞や組織の切片、タンパク質複合体の分離粒子、ウイルスアセンブリなどの生体サンプルの可視化を可能にし、その分解能はナノメートルを下回ります。


データの処理と可視化

ボリュームEMによって生成されるイメージには、新たな発見を促進する知識が潜んでいるはずです。重要なのは、取得したイメージを基にした定量的な情報の可視化、セグメント化、抽出を行える、迅速かつ信頼性の高いソフトウェアソリューションを利用することです。

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