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Orbitrap質量分析計は、きわめて高いレベルの正確さと精度を実現します。

Orbitrap質量分析計の高分解能精密質量(HRAM)のメリットをご活用ください。Orbitrapシステムは液体クロマトグラフィー機器と接続して、未知および既知化合物の分離性能を向上させ、ハイスループットワークフローを実現します。

サーモフィッシャーサイエンティフィックは、OrbitrapベースのMSシステムの充実した製品群をご用意しています。イオントラップおよび四重極質量フィルターと組み合わされたシステムも提供しており、あらゆる分析ニーズにお応えします。

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お客様のラボに最適なOrbitrap質量分析計は?

Q Exactive MSおよびOrbitrap Exploris MSからOrbitrap Eclipse Tribrid MSまで、当社はさまざまなシステムを提供しています。これらのOrbitrapシステムの一部は、m/z 200で1,000,000 FWHMという最高レベルの分解能を備えているだけでなく、45 Hzというスキャン速度も実現します。

ラボのニーズに適した装置を確認するには、各システムをクリックして詳細をご覧ください。

Orbitrap MSシステム別の詳細情報

Orbitraps
Orbitrap Exploris質量分析計

Hybrids
Q Exactive Orbitrap質量分析計

Tribrids
Orbitrapトライブリッド 質量分析計

次世代の高度な高分解能精密質量四重極Orbitrap質量分析計は、これまでにない最高レベルの性能を誇ります。搭載されたインテリジェンス、感度および選択性により、分析深度が高く、非常に低いレベルの分析対象であっても高い定量精度と確度を実現します。
プロテオミクス、メタボロミクス、バイオ医薬品特性評価および同定、トランスレーショナル研究および臨床研究、法医毒物学、環境および食品検査など、お客様の分析要件にぴったり合うものを幅広い製品群から選択して、このきわめて優れた性能をご利用ください。

幅広い性能範囲の高分解能精密質量四重極-Orbitrap MSシステムで、バイオ医薬品のインタクトおよびネイティブタンパク質、バイオ分析、法医中毒学、臨床およびトランスレーショナル研究、環境および食品検査、メタボロミクス、日常的なプロテオミクス、および構造生物学の複合マトリクスアプリケーションにおけるターゲットスクリーニングから低濃度化合物のハイスループット解析に最適。

低分子と高分子の探索、プロファイリング、および定量を、さまざまな用途に応じ高い選択性と感度で迅速に行い、メタボロミクス、創薬、抽出可能物、浸出可能物、産業環境、マルチオミクス、TMT、プロテオミクスといった多岐にわたるアプリケーションで、検出、特性評価、定量が可能。


Orbitrap HRAMテクノロジーを用いた一般的なアプリケーション

HRAM性能を備えたOrbitrapは、新規化合物を含む幅広い化合物をサブppbの濃度で検出し、サブppmの質量誤差で解明することに関して高く評価されている質量分析計です。Orbitrapはプロテオミクス、リピドミクス、臨床研究、法医中毒学、食品および飲料、環境などの幅広い分野で分析対象となる低含量の複雑なサンプルや、分析が困難なサンプルを解明するのによく使用されます。これは、(アイソバリック干渉のマスキング効果により)高分解能が低濃度検体の擬陰性を避けることができるためです。


Orbitrapとは?

Orbitrapとは?

Orbitrapは、イオントラップ型質量分析計であり、2つの外部電極と1つの中央電極から構成されます。この構成により、アナライザーと検出器の両方の機能を実現しています。Orbitrapに導入されたイオンは、電気力学的に圧縮(electrodynamic squeezing)された状態で捕捉され、中心電極の周りを回転しながら2つの外部電極の間で振動します。イオンはそれぞれ異なる周波数で振動し、結果的にそれぞれのイオンが分離されます。外部電極でイオンにより誘発される振動を計測し、イメージ電流検出を用いてイオンのマススペクトルを取得します。Orbitrap質量分析計は、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(FT-ICR)技術と同等のフーリエ変換型質量分析計ですが、機器サイズは小さく、操作が簡単であることが特徴です。


お客様のラボでOrbitrap MSを使う理由

Orbitrap質量分析計は、m/z 200で最大1,000,000の質量分解能(FWHM)とサブ1 ppmの質量精度を、コンパクトで使いやすい1台の機器で実現します。この高分解能精密質量分析システムは、ターゲット分析でもノンターゲット分析でも、選択性や感度を損なうことなく幅広い化合物を検出します。つまり、Orbitrap技術を用いると妥協することなく分析が進められます。


Orbitrap質量分析計の主な利点

比類のない感度、分解能、精度を実現

Orbitrap技術により、m/z 200で最大500,000 FWHM(オプションで最大1,000,000 FWHM)というきわめて高い質量分解能の高分解能精密質量(HRAM)データが得られます。Orbitrap分析計独自のこの機能は、3つの要素により実現しています。

  1. ナノメートル域の精度を備えた電極
  2. 高電圧供給
  3. 振動周波数の機能として測定される質量電荷比

Orbitrap技術の優れた分解能により、注入する分析対象物の一般的な濃度であるサブ1 ppmの質量精度で、容易に分析対象物の精密質量が得られます。

優れた選択性と感度を実現する比類のない定性/定量分析

Orbitrap技術は、1つのプラットフォームでHRAMを活用した定量および定性 分析が可能であり、多くの場合は1回の分析で両方を実施できます。そのため、優れた選択性と感度が求められる困難なアプリケーションに幅広く応用されるようになっています。

Unprecedented qual/quan analysis means high selectivity and sensitivity

ノンターゲット分析において、フルスキャンHRAMデータを取得すれば、新規化合物を容易に同定し、回顧的なデータ分析(retrospective data analysis)を再測定することなく行えます。ターゲット分析において、HRAMスキャンデータは、残留している大小の分子を信頼性高く確認および同定できます。

Q-TOFシステムとは?

TOF MSシステムは、高速でのフルスキャンデータ取得が可能ですが、一方で制約もあります。たとえば、Q-TOFの分解能は、低分子質量範囲では制限されます。これにより、検体の誤同定(偽陰性や偽陽性)が発生したり、対象の検体の定量ができなくなったりすることがあります[1]。

Orbitrap Exploris 480やOrbitrap Exploris 240質量分析計などの最新のハイブリッドOrbitrapシステムは、低分子質量範囲を含む幅広い質量範囲で優れた質量分解能と精度を実現します。

Orbitrap技術により、コンパクトで使いやすい1台の装置で真の高質量分解能と高質量精度を実現でき、サブppbレベルの感度とサブppmレベルの質量精度を確実かつ日常的に達成できます[2]。

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参照文献

  1. Rajski Ł, Gómez-Ramos Mdel M, Fernández-Alba AR (2014) Large pesticide multiresidue screening method by liquid chromatography-Orbitrap mass spectrometry in full scan mode applied to fruit and vegetables J Chromatog A 1360: 119-127.Science Direct 
  2. Eliuk S, Makarov A (2015) Evolution of Orbitrap Mass Spectrometry Instrumentation Ann Rev Anal Chem 8: 61-80.Annual Reviews

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