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S/TEMイメージングを真の意味で最適化するには、EDXおよびEELSにそれぞれ適した加速電圧を用いる必要があります。最適な加速電圧は試料ごとに異なりますが、一般的に次のように言われます:1)イメージングは、ダメージが生じない範囲で最高の加速電圧で最高の分解能が得られます。2)EDXは、特にマッピングを行う際、低加速電圧でイオン化断面積が増加するため、ドーズ量に対してより優れたS/N比マップが生成されます。3)EELSは、厚膜サンプルの多重散乱による信号劣化を回避するために、高加速電圧が適しています。
残念ながら、1回の顕微鏡セッションにおいて、異なる加速電圧を用いて観察領域を失うことなく同じ試料上で同じ視野の撮影することは不可能です。少なくとも、これまでは不可能でした。
Thermo Scientific Spectra Ultra S/TEMの場合:
新しいSpectra Ultra S/TEMでは、加速電圧はプローブ電流と同様に調整可能なパラメーターとなっており、超大型Ultra-X EDXシステムでは、従来のEDX分析では対応できなかった、ビームの影響を受けやすい材料の化学分析が可能です。
Spectra Ultra収差補正S/TEMは、材料科学や半導体の分野において、さまざまな試料を最高の分解能で分析することができる、業界をリードするレベルの解析機能を備えています。
Spectra Ultra S/TEMは、パッシブ防振およびアクティブ防振(オプション)により、かつてないレベルの機械的安定性が実現するよう設計されたプラットフォームで提供されます。
Thermo Scientific Spectra 200 S/TEMおよびSpectra 300 S/TEMと同様に、システムは完全に再設計されたエンクロージャに収容されており、試料の出し入れを容易にするためオンスクリーンディスプレイが内蔵されています。装備される収差補正器によって高さ変更可能なエンクロージャにより設置場所の天井高さに柔軟に適用でき、また収差補正器のアップグレードを初めて可能としました。
加速電圧の切り替え能力により5分以内でレンズと試料ステージを究極の安定状態にできるため、独自の機能と顕微鏡のこれまでにない迅速な操作方法が実現し、試料から最適な情報を引き出すことができます。
この機能は、30~300 kVのすべての加速電圧に対して一定の電力(コンスタントパワー)で動作できる、完全に再設計された対物レンズによって実現されます。
コンスタントパワーのコンセプトは、10年半以上前にFEI社が開発したTitan TEMから始まります。対物レンズの熱負荷が一定であるため、同一加速電圧下でモードを切り替えてもドリフトが発生しません。現在では、このコンセプトは30~300 kVのすべての加速電圧変更に拡張されています。
モードや加速電圧を変更すると対物レンズから大きく変わる磁場が発生します。しかし、Spectra Ultra (S)TEMの新しい対物レンズでは、熱負荷は常に一定になるよう設計されています。これにより、別の加速電圧に切り替えたときの光学系とステージの安定化時間が数時間から5分以内に短縮されました。
Ultra-X検出器との組み合わせによる加速電圧の柔軟性のメリットは明らかです。Ultra-Xとの組み合わせによる加速電圧の迅速かつ柔軟なコントロールにより、最高解像度での高速イメージングや、ビームに敏感な材料のSTEM EDX分析の最適化が可能になります。
Spectra Ultra S/TEMは、Ultra-X EDX検出器との組み合わせにより次世代のEDX検出を市場にもたらします。他のEDX検出器の2倍以上の立体角(>4.45 Sr)を実現するUltra-Xの感度は、STEM EDX分析の新たな可能性をもたらします。分析用二軸傾斜ホルダーのシャドーイングがある場合でも、立体角は>4.04 sradです
このような高感度の利点は、Ultra-Xを用いたスペクトルイメージング品質の向上に示されています。DyScO3試料において、Super-X、Dual-X、Ultra-Xを同じ電子線量(8.28 x 108 e/Å2)で比較した結果を示します。生データから一目瞭然にS/N比の向上が確認されます。また、Super-XやDual-Xでは検知できなかった酸素格子を、Ultra-Xでは直接可視化することができます。
さらに、Ultra-Xの高感度により、他のEDX検出器のソリューションで必要とされる数分の1の電子線量で、同レベルの化学情報を取得できます。これにより、ビームに敏感な試料のSTEM EDX分析や、より安定した試料の高速マッピングの可能性が広がります。
Spectra Ultra S/TEMのSTEMイメージング性能は、Panther STEM検出システムにより大きく改善しています。新設計のデータ取得システム、2つの新型ソリッドステート、8セグメントのリングおよびディスクSTEM検出器(合計16セグメント)で構成されています。この新しい検出器配置により、優れたSTEMイメージング性能と、単一電子を検出できる感度を実現しています。
シグナルチェーン全体が最適化されており、これまでにない高S/N比イメージングを実現します。これにより、きわめて低ドーズのビーム条件が使用可能になり、ビームに敏感な材料観察も容易に観察できます。さらに、完全に再開発されたデータ取得システムでは、さまざまな検出器セグメントの信号を組み合わせることができます。将来的には、セグメントの信号を自由に組み合わせることにより、新しいSTEMイメージング手法を生み出し、従来のSTEM技術では得られない情報の抽出も期待されます。また、複数のSTEM信号と分析の信号を同時取得する新型インターフェースを提供します。
Spectra Ultra S/TEMには、新しいS-TWIN'(S-TWINプライム)ポールピースが装備されています。S-TWIN'は、S-TWIN設計に基づいています。STEMの超高空間分解能(300 kVで50 pm、60 kVで96 pmなど)と、大きな傾斜角や厚みのあるin situホルダーを必要とする実験のためのワイドギャップを両立しています。
S-TWIN'は、空間分解能を損なうことなく、きわめて高い立体角のEDXソリューション(Ultra-Xのセクションを参照)をサポートできる点が異なります。S-TWIN'は、強化されたベースの機械的安定性と最新のS-CORR収差補正器との組み合わせにより、Spectra 300 TEMの複合的な空間分解能と複合的な高プローブ電流の仕様に適合します。
市販されているSTEMの中で最高の仕様であるこれらの詳細については、Spectra Ultra S/TEMデータシートを参照してください。
X-FEG/MonoまたはX-FEG/UltiMono
Spectra Ultra S/TEMは、標準モノクロメーター(X-FEG/Mono)と高エネルギー分解能モノクロメーター(X-FEG/UltiMono)をオプションで搭載することができます。両方のモノクロメーターは、OptiMonoまたはOptiMono+を使用して、各構成で可能な限り高いエネルギー分解能を実現するために、シングルクリック操作で自動的に励起および調整されます。
X-FEG/Monoは1 eVから0.2 eVまで、X-FEG/UltiMonoは1 eVから<25 meVまでの自動調整が可能です。
どちらのイオン源も30~300kVの加速電圧で動作し、幅広い試料に対応できます。また、STEM EDSマッピングや超高分解能STEMなどの高輝度を必要とする実験や、TEMイメージングなどの大電流を必要とする実験にも、システムの他の仕様を損なうことなく、モノクロメーターをオフにした標準モードで動作させることができます。この柔軟性により、Spectra Ultra (S)TEMは、広範囲にわたる実験条件設定が1つのシステムで可能になることが期待されます。
X-FEG/UltiMonoを60 kVでモノクロメーターのオフ状態(1 eVのエネルギー分解能)からモノクロメーターの完全励起状態(<30 meV)まで励起するOptiMono+。(Spectra 300 TEMで取得したデータ。)
X-CFEG
Spectra Ultra S/TEMは、オプションで新しい冷陰極電界放出電子銃(X-CFEG)を搭載することができます。X-CFEGは非常に高い輝度(>>1.0 x 108 A/m2/Sr/V※)と低エネルギー分散(<0.4 eV)を有し、加速電圧30~300 kVで動作可能です。これにより、高エネルギー分解能と並行して、高スループットで高速取得可能なSTEM解析のための高いプローブ電流による高分解能STEMイメージングを実現しています。X-CFEGとS-CORRプローブ収差補正器の強力な組み合わせにより、1,000 pA以上のプローブ電流においてもサブオングストローム(<0.8 Å)のSTEMイメージング分解能を容易に達成することができます。
さらに、電子銃とコンデンサレンズの精密な制御により、プローブの再調整をほとんど必要とせず<1 pAから数nAまでのプローブ電流を素早く変えられます。これによって、あらゆる試料と実験に対応できます。
これまでの冷陰極電界放射電子銃と同様に、プローブ電流を維持するためのチップの再生処理(フラッシング処理)を定期的に行う必要があります。X-CFEGでは、チップのフラッシングは1日に1回のみ必要であり、1分未満で完了します。最高分解能のイメージングが必要な場合でも、プローブの収差がほとんど発生せず(再調整不要)、日常行うフラッシング処理はチップの寿命に影響を与えません。
X-CFEGチップのフラッシング:加速電圧200 kVでチップのフラッシングを行っても、光学系を調整することなく分解能60 pmが維持されます。フラッシングに要する時間は<1分で、システムを使用する日に1回のみ必要とし、チップの寿命に影響しません。
この新世代の電子銃X-CFEGは、大電流の一般的なTEMイメージング実験(in situなど)に必要なビーム電流(>14 nA)を生成できるため、他に類を見ない多目的で高性能なC-FEGとなっています。
X-CFEGの柔軟性に加えて、引き出し電圧を変化させることによってエネルギー分解能を調整する機能があります。
下の例では、エネルギー分解能を、<500 pAのプローブ電流で0.39 eV、>300 pAのプローブ電流で0.31 eVの間で調整しました。高エネルギー分解能で高いプローブ電流を維持することで、コアロスエッジにモノクロメーターを使用することなく、エネルギー損失吸収端微細構造(ELNES)の詳細な解析が可能になります。DyScO3のHAADF像で示されているように、空間分解能は影響を受けていない(この場合は<63 pA)ため、空間分解能、エネルギー分解能、S/N比が同時に高いSTEM EELS実験が可能になります。
チップの寿命は、実験で選択した引き出し電圧に影響されません。
Spectra Ultra S/TEMは、電子顕微鏡ピクセルアレイ検出器(EMPAD)または高速化されたThermo Scientific Ceta™カメラを使用することで、4D STEMデータセットを収集することができます。
EMPADは加速電圧30~300 kVに対応し、128x128ピクセルのアレイで高ダイナミックレンジ(ピクセル間で1:1,000,000 e-)、高S/N比(1/140 e-)、高速(1,100フレーム/秒)を実現しており、4D STEMアプリケーション(たとえば、次のタイコグラフィ画像のように、中心部と回折部のビームの詳細を同時に解析する必要がある場合)に最適な検出器となっています。
詳細については、 EMPADデータシートをご覧ください。
EMPAD検出器は、あらゆる種類の材料解析に使用できます。左の図では2D材料MoS₂の二層構造に対してEMPADを用い、低加速電圧(80 kV)でのアパーチャ制限分解能を超える空間分解能(0.39 Å)まで拡張しています( Jiang, Y.他.Nature 559, 343–349, 2018)。右の図は、EMPADで取得された回折点を個別に使用した暗視野イメージングを行うことで、超合金中の析出物の複雑な微細構造が明らかになりました(試料提供:マンチェスター大学のG. Burke教授)。
高速機能を備えたCetaカメラを4D STEM検出器として使用すると、より多くのピクセルの回折パターン、および4D STEMとEDS分析の同時取り込みのデータを取得できます。Cetaカメラを使用すると、より高解像度の回折パターン(最大512 x 512ピクセル)を取得できます。ひずみ測定などのアプリケーションに適します。
Spectra Ultra S/TEMは、オールインワンS-TWIN’ワイドギャップポールピースを使用して、in situ実験用の幅広いホルダーに対応します。Thermo Scientific NanoExホルダーは、顕微鏡とシームレスに統合でき、高温での原子イメージングのためのMEMSデバイスベースの加熱を可能にします。以下の例は、金ナノ粒子を700℃まで加熱し、その際生じる変化を4k x 4kピクセルのフルフレーム解像度で、高速機能を備えたCetaカメラで毎秒30フレーム以上の速度で同時に撮影したものです。その結果、非常にダイナミックな分子の動きを、高い空間的・時間的分解能で捉えることができます。
左は、高速機能を備えたCetaカメラで撮影した高温下での金ナノアイランドの高フレームレート動画です。右は、4k x 4kセンサーにより、高分解能を維持したまま注目箇所のデジタルズームが可能であることを示しています。
(S)TEM(走査透過型電子顕微鏡)とEDX(エネルギー分散型X線分光法)は、物質の構造や元素組成を原子レベルで解析できる相補的な技術です。
当社の2部構成のオンデマンドWebセミナーをご覧になり、(S)TEMおよびEDXの進歩について学びましょう。これらの進歩により、ビームに敏感な材料などの難しい試料を含む、現在までにない幅広い材料の分析が可能になりました。
収差補正無し: |
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プローブ補正有り |
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プローブ+画像補正済みX-FEG/Mono |
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プローブ+画像補正済みX-FEG/UltiMono |
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プローブ+画像補正済みX-CFEG |
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電子線源 |
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X-CFEGチップのフラッシング:加速電圧200 kVでチップのフラッシングを行っても、光学系を調整することなく分解能60 pmが維持されます。フラッシングに要する時間は<1分で、システムを使用する日に1回のみ必要とし、チップの寿命に影響しません。
左は、高速機能を備えたCetaカメラで撮影した高温下での金ナノアイランドの高フレームレート動画です。右は、4k x 4kセンサーにより、高分解能を維持したまま注目箇所のデジタルズームが可能であることを示しています。
(S)TEM(走査透過型電子顕微鏡)とEDX(エネルギー分散型X線分光法)は、物質の構造や元素組成を原子レベルで解析できる相補的な技術です。
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X-CFEGチップのフラッシング:加速電圧200 kVでチップのフラッシングを行っても、光学系を調整することなく分解能60 pmが維持されます。フラッシングに要する時間は<1分で、システムを使用する日に1回のみ必要とし、チップの寿命に影響しません。
左は、高速機能を備えたCetaカメラで撮影した高温下での金ナノアイランドの高フレームレート動画です。右は、4k x 4kセンサーにより、高分解能を維持したまま注目箇所のデジタルズームが可能であることを示しています。
(S)TEM(走査透過型電子顕微鏡)とEDX(エネルギー分散型X線分光法)は、物質の構造や元素組成を原子レベルで解析できる相補的な技術です。
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近年の産業では、確かなプロセス制御によって維持される優れた品質とスループットの両立が求められています。専用の自動化ソフトウェアを搭載したSEMおよびTEMツールは、プロセスモニタリングおよびプロセス改善のための迅速なマルチスケール情報を提供します。
近年の産業では、品質管理と品質保証が不可欠です。私たちは、欠陥をマルチスケールかつ多モードで分析可能なEMおよび分光ツールを提供しており、これらにより得られる信頼性の高い十分な情報によりプロセス制御および改善のための決定が可能となります。
新材料開発では、その物理的および化学的特性を最大化するために、より小さなスケールでの研究がなされています。電子顕微鏡は、マイクロスケールからナノスケールのさまざまな材料特性について重要な情報を研究者に提供します。
高性能半導体デバイス製造を可能にするソリューションや設計へ導く高度な電子顕微鏡、集束イオンビーム、および関連する分析手法。
エネルギー分散分光法
エネルギー分散分光法(EDS)を使用することにより、電子顕微鏡の画像情報に加えて、詳細な元素情報も収集できます。電子顕微鏡観察時に重要な組成分布を得ることができます。EDSにより、全容を示す低倍率のスキャンから、原子分解能マッピングに至るまで、試料の元素組成情報が短時間で得られます。
3D EDSトモグラフィー
現代の材料研究は、3次元のナノスケール分析にますます依存しています。3Dの電子顕微鏡解析およびエネルギー分散型X線分光法を使用することにより、全元素の組成情報を含む微細構造の3D解析が可能になります。
EDSによる原子分解能元素マッピング
原子分解能EDSでは、個々の原子のレベルで元素を識別できるため、優れた高分解能の組成情報が得られます。高分解能S/TEMイメージングとの組み合わせにより、試料中の原子構成を正確に観察できます。
EDS元素分析
EDSは、電子顕微鏡観察に不可欠な組成情報を提供します。特に、当社独自のSuper-XおよびDual-X検出器システムはSTEM-EDS分析の速度や感度を向上させるため、材料の研究に必要な元素分布情報が入手しやすくなります。
電子エネルギー損失分光法
高分解能EELSは、材料科学研究の幅広い分析アプリケーションに対応します。EELSを利用することで速くて高S/N比の元素マッピング、酸化状態の確認や表面フォノンの解析などが可能です。
In situ試験
加熱、冷却、液中での再結晶化、グレイン成長、相変態などの動的プロセスの基本原理を理解するには、電子顕微鏡を用いて、微細構造変化を直接かつリアルタイムで観察する必要があります。
粒子解析
粒子解析は、ナノマテリアルの研究および品質管理において重要な役割を果たします。電子顕微鏡のナノスケールの分解能と優れたイメージングは、粉末や粒子の迅速な解析のための専用ソフトウェアと組み合わせて使用することが出来ます。
マルチスケール分析
新しい材料の場合、その構造全体を把握しながら、高い分解能で分析する必要があります。マルチスケール分析では、X線マイクロCT、DualBeam、レーザーPFIB、SEM、TEMなどのさまざまなイメージング技術や方法の相関が可能です。
半導体TEMイメージングおよび分析
サーモフィッシャーサイエンティフィックの透過電子顕微鏡は、半導体デバイスの高分解能イメージングと分析が可能で、メーカーはツールセットの校正、故障診断、および全体的なプロセス効率の最適化を行うことができます。
自動NanoParticleワークフロー(APW)は、ナノ粒子分析用の透過型電子顕微鏡ワークフローです。広領域のナノスケール高分解能イメージングとデータ取得、およびその場での処理を行えます。
エネルギー分散分光法
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