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材料科学研究におけるブレイクスルーは、材料の性能を最適化するための迅速で信頼性の高い高分解能データに依存します。材料を完全に理解するには、高度な解析技術と、2Dおよび3Dの組成および構造データを総合的に解析する必要があります。
つまり、可能な限り高分解能の原子スケール情報を取得できる確かで高精度な計測手法が必要になります。走査透過電子顕微鏡法(STEM)は、透過電子顕微鏡(TEM)と走査電子顕微鏡法(SEM)の原理を組み合わせることで、高品質のデータを提供します。TEMと同様に、STEMは非常に薄い試料を用い、主に試料を透過する電子ビームを観察に用います。TEMに対するSTEMの主な利点の1つは、TEMでは空間的に相関がとれない特性X線や電子エネルギー損失スペクトルなどの信号を利用できることです。
SEMと同様に、STEM技術は収束電子線を試料全体にわたって、ラスターパターン状に走査します。電子ビームと原子の相互作用を複数の検出器で取得することにより、複数信号の同時取得が可能になります。ビーム位置と対応付けられるため、試料内の任意箇所の信号レベルがグレーレベルで表示されることにより、仮想画像を構築することができます。従来のSEMイメージングと比較し、もっとも優れているのは空間分解能です。
STEMを使用することにより、きわめて微小な領域の分析データを収集できます。たとえば、大面積、高分解能EDSマップ、EELSによる酸化状態マップ、および材料界面の原子分解能イメージングがなどがあります。
サーモフィッシャーサイエンティフィックのSTEM製品ラインアップは、シンプルかつ自動化された操作により、イメージングと分析を高速にし、データ品質の向上と取得時間の短縮を実現します。また、Thermo Scientific Dual-XおよびSuper-X EDS検出器を使用することにより、組成マッピングおよび3D化学分析のためのEDS検出において、卓越した高分解能STEMイメージングと比類のない進歩の組み合わせが可能になります。サーモフィッシャーサイエンティフィックのSTEM装置は、すべてのアプリケーションを1つのシステムに統合することで、マルチユーザー環境および多分野環境に適しています。