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NuPAGE® Bis-Trisゲルは、電気泳動で低~中分子量のタンパク質を最適に分離するために設計されたプレキャストポリアクリルアミドゲルです。NuPAGE®Bis-TrisゲルのpH環境は中性であるため、タンパク質の修飾が最小限に抑えられ、典型的なゲルの"スマイリング"が生じることのなくシャープなバンドが得られます(図1)。NuPAGE®Bis-Trisゲルは、タンパク質の完全性がきわめて重要となるシーケンシング、質量分析などのアプリケーションに使用できます。

NuPAGE®Bis-Trisゲルは以下の点を実現できるように設計されています:

*製造日から

Bis-Tris Gel泳動チャートをご覧ください

適切なNuPAGE®Bis-Trisゲルをお選びください

図1Bis-Trisゲルを並べて比較

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A Bio-Rad Criterion™ XT 4~12%Bis-TrisゲルとMOPSバッファー、および B NuPAGE® Novex 4~12% Bis-TrisミディゲルとMOPSバッファー。 各レーンにMark12™未染色スタンダード5 µLが含まれています。

NuPAGE®Bis-Trisゲルを使ってみましょう

ゲルと泳動用バッファーを適切に組み合わせることで、タンパク質の最適な分離が得られます。以下の濃度、サイズ、バッファーシステムをご用意しています。

ポリアクリルアミド濃度
NuPAGE® Bis-Trisミニゲルのポリアクリルアミド濃度は3通りです:10%、12%、4~12%の勾配。ミディゲル用に8%のゲルもご用意しております。

ゲルサイズ
NuPAGE® Bis-Trisゲルにはミニゲル(10 cm x 10 cm)とミディゲル(8.7 cm x 13.3 cm)があります。ミニゲルとミディゲルはともに1.0 mmのゲル厚です。ミニゲルについては、ゲル厚1.5 mmの製品もあります。ロード容量については、 推奨ウェルロード容量&サンプルロード量をご覧ください。

緩衝系
NuPAGE® Bis-TrisゲルはBis-Tris HClで緩衝されており(pH 6.4)、有効pHは約7.0です。すべてのゲルに対し、分離範囲に基づいてNuPAGE® MES SDSまたは NuPAGE® MOPS SDSランニンングバッファーを使用できます。

タンパク質サイズ

タンパク質(14~200 kDa)
NuPAGE® Bis-Trisゲルを NuPAGE® MOPS SDSランニングバッファーとともに使用してタンパク質(14~200 kDa)を分離します。

小サイズのタンパク質(2–200 kDa)
NuPAGE® Bis-Trisゲルを NuPAGE® MES SDSランニングバッファーとともに使用して小サイズのタンパク質(2–200 kDa)を分離します。

NuPAGE® Bis-Tris不連続バッファーシステムには、次の3種類のイオンが含まれています。

  • ゲルバッファーに含まれる塩素イオン(–) は、このバッファーシステムに含まれる他の陰イオンに比べて陽極との親和性が高いため、リーディングイオンとして機能します。ゲルバッファーイオンは、Bis-Tris+ および Cl-です(pH 6.4)。
  • MESまたは MOPS イオン(–)は、泳動用バッファー中でトレーリングイオンとして機能します。ランニングバッファーイオンはTris+、 MOPS-/MES-およびドデシル硫酸塩イオン(–) です。
  • Bis-Tris (+)はゲル用バッファーおよびランニングバッファーに含まれる一般的なイオンです。pHが比較的低いゲルバッファー(pH 6.4)とランニングバッファー(pH 7.3~7.7)を組み合わせることで、電気泳動中の有効pHが大きく低下します(pH 7)。

For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.