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透過電子顕微鏡(TEM)と走査透過電子顕微鏡(STEM)は、ナノ構造の解析に不可欠であり、さまざまなイメージングモードを提供するとともに、高感度で元素組成および電子構造に関する情報にアクセスできます。材料研究がナノスケールでの材料の機能と挙動の最適化に注力する中で、この分解能レベルによる正確な情報がますます重要になってきています。高分解能TEM(HRTEM)およびSTEM(HRSTEM)は、原子レベルでの基礎物性評価を行うための可能な限り詳細な構造情報を提供します。これには、構造的な不整合やばらつきが少しでもあると材料の特性が大きく変化する可能性があるため、ナノマテリアル研究にとって非常に重要です。たとえば、白金ナノ粒子中の結晶構造と原子間隔は、水素燃料電池における触媒挙動に大きな影響を与える可能性があります。
サーモフィッシャーサイエンティフィックは、ビームに敏感な材料を含む、幅広い試料のHRTEMおよびHRSTEM分析に対応するハードウェアおよびソフトウェアに革新を起こしています。とりわけ、データ取得中のドリフト、振動、その他の不安定性の影響によって、画質が低下することがよくあります。ドリフト補正フレーム積算(DCFI)は、この問題を解決するThermo Scientific Veloxソフトウェアの取得方法で、高いコントラストと高いS/N比で画像を生成します。積算微分位相コントラスト(iDPC)ソフトウェアを追加すれば、低線量条件下でも、軽元素と重元素の信頼性の高い同時イメージングにより、解釈が容易な高分解能画像の収集が可能になります。
Spectra S/TEM装置は、S-CORRプローブ収差補正器による収差補正を追加することにより、高分解能イメージングをさらに一歩前進させ、サブオングストローム(<0.8 Å)領域でのS/TEMイメージングを常時可能にします。そして新しいTalosおよびSpectra S/TEM装置に搭載されているPanther STEM検出システムは、機械的なアライメントと検出器の形状を最適化することでマルチシグナルの取得と機械的なアライメントの精度を向上させています。ゲイン/オフセットの線形応答とシグナル処理の自由度を備えているため、より高いスループットと簡単な操作を実現します。最大16のセグメントと、低線量STEM用の超高電子感度の新しい増幅器設計により、より鮮明な画像が表示できます。
高品質の自動S/TEM装置と先進のソフトウェアソリューションを組み合わせることで、HRTEMおよびHRSTEMイメージングは、これまで以上に利用しやすくなり、より困難な材料に関して、比類のない原子分解能の情報を収集することができます。
新材料開発では、その物理的および化学的特性を最大化するために、より小さなスケールでの研究がなされています。電子顕微鏡は、マイクロスケールからナノスケールのさまざまな材料特性について重要な情報を研究者に提供します。
合成繊維の直径、形態、密度は、フィルターの寿命と機能性を決定する重要なパラメーターです。走査電子顕微鏡法(SEM)は、これらの特徴を迅速かつ容易に調査するための理想的な手法です。
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